余暇の運営 Running Downtime
出典 GM Core 44ページ
人生は、モンスターと戦ったり財宝を略奪したりするだけではない。PCがカードゲームで酒場の権利書を獲得したり、魔法のアイテムを作ったり、家を建てたり、人間関係を追求したりするとどうなるだろうか? これらの目標はすべて、余暇の運営によって解決される。余暇とは冒険の合間の時間のことで、次の章が始まる前に、PCが一息つく場所だ。余暇では、1日の重要な出来事を1回のロールでまとめられる。このモードは、キャラクターが拠点に戻ったときなど、冒険をしていないときに使用する。
人生は、モンスターと戦ったり財宝を略奪したりするだけではない。PCがカードゲームで酒場の権利書を獲得したり、魔法のアイテムを作ったり、家を建てたり、人間関係を追求したりするとどうなるだろうか? これらの目標はすべて、余暇の運営によって解決される。余暇とは冒険の合間の時間のことで、次の章が始まる前に、PCが一息つく場所だ。余暇では、1日の重要な出来事を1回のロールでまとめられる。このモードは、キャラクターが拠点に戻ったときなど、冒険をしていないときに使用する。
通常、余暇はセッション開始時の数分間か、冒険の主要な章の間にある休憩時間である。まれに、特定の物語をプレイするために、セッション全体が余暇になることもある。探索と同様、余暇にロールプレイや遭遇を挟むのが自然な場合、そうすることもある。
- 報酬:なし~低。余暇は冒険の対になるもので、危険の少ない活動をとりまとめたものだ。
- 時間の尺度:余暇はゲームの世界では数日、数週間、数ヶ月、数年続くこともあるが、ゲーム卓では数分の実時間で終わる。
- アクションとリアクション:アクションとリアクションを使わねばならない場合、探索モードか遭遇モードに切り替える。行動できないクリーチャーはほとんどの余暇連続行動を使用できないが、長期的な休息ならばとれる。
余暇の深度 Depth of Downtime
出典 GM Core 44ページ
ゲームの開始時に、君のグループが余暇をどの程度必要とするのかを決定する。プレイヤーの好みが大きく異なる場合には中間点を見つけるか、余暇に最も興味のないプレイヤーに何か魅力的なものを与える方法を見つける必要があるかもしれない。ゲームが進むに従って余暇の深度を調整することもできる。物語の背景との繋がりが強くなるに連れ、プレイヤーにとって余暇がより重要になることが判ることもあるだろう。
ゲームの開始時に、君のグループが余暇をどの程度必要とするのかを決定する。プレイヤーの好みが大きく異なる場合には中間点を見つけるか、余暇に最も興味のないプレイヤーに何か魅力的なものを与える方法を見つける必要があるかもしれない。ゲームが進むに従って余暇の深度を調整することもできる。物語の背景との繋がりが強くなるに連れ、プレイヤーにとって余暇がより重要になることが判ることもあるだろう。
余暇に費やす実際の時間と、程度に注意して欲しい。余暇がセッション全体に及ぶことはほとんどないはずだ。通常、重要な冒険の合間には30分、冒険の途中でPCが一時的に町に戻るような短い小休止には15分程度が適当である。より詳細なロールプレイの場面のために、必要に応じて時間を延長できる。
そのためには概要よりも詳細な内容を伝えることが重要であるが、基本的な事柄で十分な場合が多い。「商船の船団が港に到着し、航海士が君たちに荷を降ろす仕事をさせる」というのは〈知識:航海〉を使った“収益を得る”ためかもしれないし、「君たちが待っていた鉄の荷は到着が遅れたが、何とか鎧を完成できた」というのは〈製作〉のために十分な情報かもしれない。プレイヤーが何か特別なことをしようとしていたり、面白い話ができそうな質問をした場合は、さらに深く掘り下げてみよう。しかし、あまりに細かくし過ぎれば、卓を退屈させてしまうため注意が必要である。
グループで関わる Group Engagement
出典 GM Core 44ページ
余暇の大きな課題の一つは、グループ全体を巻き込むことである。可能であれば、複数のPCの作業をひとまとめにしよう。例えば、あるPCが「〈芸能〉で“収益を得る”をしたい」と考え、別のPCが「医療奉仕をしたい」と考えていた場合、「旅の隊商が、気晴らしと道中で受けた病気や怪我の治療を求めて一時的に滞在している」などと表現できる。こうすることで2人のPCを同じ場面に登場させられるのだ。また、複数のキャラクターの関心事に影響を与える余暇連続行動を探すこともできる。例えば、盗賊組合のローグの連絡相手が特別な魔法の外套を欲しがっている場合、別のPCがその外套を“作成”できるかもしれない。PC同士がより直接的に助け合うこともできる。例えばバーバリアンのプレイヤーが余暇に何もする予定がない場合、バーバリアンに別のキャラクターの武器製作を、炉に火を焚べたり、ふいごを動かしたりなどで“援護”できる。
余暇の大きな課題の一つは、グループ全体を巻き込むことである。可能であれば、複数のPCの作業をひとまとめにしよう。例えば、あるPCが「〈芸能〉で“収益を得る”をしたい」と考え、別のPCが「医療奉仕をしたい」と考えていた場合、「旅の隊商が、気晴らしと道中で受けた病気や怪我の治療を求めて一時的に滞在している」などと表現できる。こうすることで2人のPCを同じ場面に登場させられるのだ。また、複数のキャラクターの関心事に影響を与える余暇連続行動を探すこともできる。例えば、盗賊組合のローグの連絡相手が特別な魔法の外套を欲しがっている場合、別のPCがその外套を“作成”できるかもしれない。PC同士がより直接的に助け合うこともできる。例えばバーバリアンのプレイヤーが余暇に何もする予定がない場合、バーバリアンに別のキャラクターの武器製作を、炉に火を焚べたり、ふいごを動かしたりなどで“援護”できる。
もしプレイヤーが本当に余暇に興味がない場合には、全くいらないと思うかもしれない。その場合は、余暇の時間を短縮し、PCたちの行動を簡潔に説明するのが最適だろう。他のプレイヤーがより充実した余暇を体験したいのであれば、ゲーム・セッションを延長したり、そのプレイヤーだけのサイド・セッションを実施することを検討しよう。
余暇を行わないキャンペーン Campaigns without Downtime
出典 GM Core 45ページ
「時間がない」あるいは「興味がない」場合などにはゲーム中に余暇を設られないことも考えられる。一つ目は物語の進行が余りにも早過ぎ、PCたちが余暇に関わる時間がない場合だ。猛烈な速さで展開するアクション映画のようなもので、キャラクターたちはほとんど息をつく暇もなく次の挑戦へと向かい、冒険の終わりさえも崖っぷちになってしまうと考えて欲しい。
「時間がない」あるいは「興味がない」場合などにはゲーム中に余暇を設られないことも考えられる。一つ目は物語の進行が余りにも早過ぎ、PCたちが余暇に関わる時間がない場合だ。猛烈な速さで展開するアクション映画のようなもので、キャラクターたちはほとんど息をつく暇もなく次の挑戦へと向かい、冒険の終わりさえも崖っぷちになってしまうと考えて欲しい。
二つ目は君も他のプレイヤーも余暇を全く気にしていない場合だ。これは単純に興味がないということだろう。この場合は余暇ルールを使用せず、冒険の間に起こることを要約しよう。
余暇を省略した場合、君がゲームの調整を行う必要はないかもしれない。余暇の期間中にPCたちが稼げる資金は、冒険で得られる金額に比べれば微々たるものである。しかし、製作やアイテム購入のための余分な資金を稼がない場合、PCたちがアイテムを手に入れる際の選択肢を狭めることに繋がるだろう。
長期的な目標 Long-Term Goals
出典 GM Core 45ページ
余暇ではPCたちが個別に行動するよりも、長期的な目標に向かって作業する方が満足度の高いものとなるだろう。プレイヤーにPCの目標を尋ねたり、長期的な目標の種になりそうな物語を探してみるのもよいだろう。長期的な目標には事業の運営、組合の設立、秘術学校の設立、荒廃した土地に自然の輝きを取り戻す、地方政治の改革、廃墟の再建などが考えられる。組織に関わる目標では、統率力サブシステムを使用する良い機会となる。プレイヤーに明確な目標がない場合にはプレイヤーの背景、知り合いのNPC、冒険中に興味を示した事柄などを参考に、いくつかの案を考えてみよう。ただし、君の提案をそのまま受け入れさせるのではなく、プレイヤーが本当に良いと思った目標を選んでもらうことを忘れないようにしよう。
余暇ではPCたちが個別に行動するよりも、長期的な目標に向かって作業する方が満足度の高いものとなるだろう。プレイヤーにPCの目標を尋ねたり、長期的な目標の種になりそうな物語を探してみるのもよいだろう。長期的な目標には事業の運営、組合の設立、秘術学校の設立、荒廃した土地に自然の輝きを取り戻す、地方政治の改革、廃墟の再建などが考えられる。組織に関わる目標では、統率力サブシステムを使用する良い機会となる。プレイヤーに明確な目標がない場合にはプレイヤーの背景、知り合いのNPC、冒険中に興味を示した事柄などを参考に、いくつかの案を考えてみよう。ただし、君の提案をそのまま受け入れさせるのではなく、プレイヤーが本当に良いと思った目標を選んでもらうことを忘れないようにしよう。
長期的な目標はゲームを形成するものであり、その過程を補うことが重要だ。PCたちの努力の結果や、良くも悪くも変化していることを、余暇や冒険の場で示すこと。その際には微妙な言い回しをする必要はない。「この土地を買うことを行政官に許可してもらおうとしたが、君が魔法使いの塔に不法に侵入したことで、行政官の機嫌を損ねたようだ」と直接的に伝えてもよい。
段階を踏んで考える。例えばPCが商売をしたいと言ってきた場合、彼らに……
- まずは簡単な販売台から始めさせる。
- 多くの人が集まるようになり、規模を拡大する必要があることを示す。
- 店舗を構えさせる。
- ささやかな成功の扉を開く。
- 少数ながらも忠実な顧客を獲得させる。
- 需要に対応するために従業員を雇わせる。
- 供給問題や競合に対処させる。
- 近隣の居住地で、事業を拡大したくなる程の関心を獲得させる。
などが挙げられる。これらの詳細は、それぞれちょっとした場面の描写で伝えられる。例えば、箇条書きの2番目を使ったとしたら、PCの販売台に群がる人々の様子を描写する。半数の人々が食事をする前に、商品が売り切れたと言う事態になるかもしれない。余暇での目標達成は、PCたちの働きを物語に織り込むのに最適な方法となる。
成功と失敗 Success and Failure
出典 GM Core 46ページ
合理的な長期目標での成功は可能性が高い筈であるが、保証されている訳ではない。どれだけ意欲的であるかに基づき、目標を達成する可能性がどれだけ高いかをプレイヤーに期待させよう。キャンペーン期間中にパーティが取るであろう余暇を鑑み、どれだけの余暇が必要かを明確にする。そして、余暇をどう使うか、どの作業に充てるかはプレイヤーの手に委ねると良いだろう。
合理的な長期目標での成功は可能性が高い筈であるが、保証されている訳ではない。どれだけ意欲的であるかに基づき、目標を達成する可能性がどれだけ高いかをプレイヤーに期待させよう。キャンペーン期間中にパーティが取るであろう余暇を鑑み、どれだけの余暇が必要かを明確にする。そして、余暇をどう使うか、どの作業に充てるかはプレイヤーの手に委ねると良いだろう。
失敗を繰り返したり、外的な問題あれば目標全体が失敗に終わる可能性がある。そしてこれは実際によく起こってしまう! しかし、プレイヤーには公平に機会を与えるようにしよう。例えウースタラヴからアンデッドを追い出すような達成困難な目標であっても、何か方法が見つかるかもしれない。プレイヤーの努力や発想を台無しにしてしまうのではなく、彼らが選んだ目標の大きさを明確にすること。失敗してしまったとしても、その努力が報われ、PCは新しい目標を開くために、途中で小さな成功を収めるかもしれないことを忘れないで欲しい。例えば、PCはウースタラヴからアンデッドを追い出すことには成功しないかもしれないが、その過程で強力な聖なる呪文の一部を発見するかもしれない。
長期的な目標に対する失敗や成功は、キャラクターにとって大きな感情の起爆剤となる。何しろ彼らは世界を変えたのだ! 余暇に起こったからと言って、それを素っ気なく扱うことのないように注意して欲しい。むしろ複数のセッションで行われたことで、プレイヤーは長い間、その結果を楽しみにしていたかもしれないのだ。
余暇の1日をプレイする Playing Out a Downtime Day
出典 GM Core 46ページ
ある日の余暇の開始時に、すべてのプレイヤーにその日に自分のキャラクターが何を達成しようとしているのかを宣言してもらう。その後、一度に1人のキャラクターの努力を解決することができる(1つのプロジェクトに協力している場合は、いくつかのキャラクターをまとめて解決することもできる)。“収入を得る”のような一部の活動は、簡単なロールと、君とプレイヤーによる多少の装飾が必要なだけだ。他の連続行動はより複雑で、遭遇や探検が組み込まれている。余暇の連続行動は、どのような順番でプレイヤーにあたっても問題ないが、簡単なものから行うのが良い場合が多い。より複雑な連続行動に参加していないプレイヤーは、より複雑な連続行動が行われている間、卓内で休憩を取ることができるかもしれない。
ある日の余暇の開始時に、すべてのプレイヤーにその日に自分のキャラクターが何を達成しようとしているのかを宣言してもらう。その後、一度に1人のキャラクターの努力を解決することができる(1つのプロジェクトに協力している場合は、いくつかのキャラクターをまとめて解決することもできる)。“収入を得る”のような一部の活動は、簡単なロールと、君とプレイヤーによる多少の装飾が必要なだけだ。他の連続行動はより複雑で、遭遇や探検が組み込まれている。余暇の連続行動は、どのような順番でプレイヤーにあたっても問題ないが、簡単なものから行うのが良い場合が多い。より複雑な連続行動に参加していないプレイヤーは、より複雑な連続行動が行われている間、卓内で休憩を取ることができるかもしれない。
キャラクターは、探索の1日と同じように、望むなら日々の準備を引き受けることができる。プレイヤーに標準的な準備の組み合わせを決めるように依頼し、プレイヤーが特に言わない限り、キャラクターは毎日同じルーティーンワークを行っていると仮定してよい。
協力 Cooperation
出典 GM Core 46ページ
複数のキャラクターが同じ余暇の作業に協力することができる。無人島で救助を待つパーティが“自活”する場合など、1回の判定で済む簡単な作業であれば、1人のキャラクターが必要な判定を行い、他の全員がそのキャラクターを“援護”する。複雑な作業の場合は、全員が一度に別々の担当を受け持つと仮定し、すべての作業を完了するためのものだとして扱う。例えば、あるパーティが共同で劇場を建設する場合、1人のキャラクターが建築設計を行い、1人が肉体労働を行い、1人が地元の政治家やギルドに相談するといった具合だ。
複数のキャラクターが同じ余暇の作業に協力することができる。無人島で救助を待つパーティが“自活”する場合など、1回の判定で済む簡単な作業であれば、1人のキャラクターが必要な判定を行い、他の全員がそのキャラクターを“援護”する。複雑な作業の場合は、全員が一度に別々の担当を受け持つと仮定し、すべての作業を完了するためのものだとして扱う。例えば、あるパーティが共同で劇場を建設する場合、1人のキャラクターが建築設計を行い、1人が肉体労働を行い、1人が地元の政治家やギルドに相談するといった具合だ。
判定 Checks
出典 GM Core 46ページ
余暇連続行動にはロールを必要とするものがあり、これらは一般に技能判定である。これらのロールは長時間に渡る一連の作業の集大成なので、プレイヤーはダイス・ロールを操作する能力や呪文のほとんど(例えば魔法のアイテムを起動してボーナスを得たり、幸運呪文を発動して2回ロールするなど)を使用できない。しかし依然として、常に得られる利益は適用される。そのため、起動しなくてもボーナスが得られる魔法のアイテムを充填することはできる。このルールには特定の例外を設けることができる。常に提供されるもの、あるいは常に提供されるに等しいほど頻繁に使用されるものは、余暇判定に使用される可能性が高い。例えば、《技能の保証》は適用されるべきだ。
余暇連続行動にはロールを必要とするものがあり、これらは一般に技能判定である。これらのロールは長時間に渡る一連の作業の集大成なので、プレイヤーはダイス・ロールを操作する能力や呪文のほとんど(例えば魔法のアイテムを起動してボーナスを得たり、幸運呪文を発動して2回ロールするなど)を使用できない。しかし依然として、常に得られる利益は適用される。そのため、起動しなくてもボーナスが得られる魔法のアイテムを充填することはできる。このルールには特定の例外を設けることができる。常に提供されるもの、あるいは常に提供されるに等しいほど頻繁に使用されるものは、余暇判定に使用される可能性が高い。例えば、《技能の保証》は適用されるべきだ。
余暇の長期期間 Longer Periods of Downtime
出典 GM Core 46ページ
数週間、数ヶ月、あるいは数年といった長い休養期間に余暇を実行するのは、より困難なことかもしれない。しかし、キャラクターにとっては、日々の活動に煩わされることなく、長期的な計画に向けて前進できる機会でもある。多くの時間を費やすため、キャラクターは1日毎に判定を行わない。その代わり、いくつかの特別な出来事に対応し、残りの余暇を平滑化し、一般的な生活費のような資源を支払う。
数週間、数ヶ月、あるいは数年といった長い休養期間に余暇を実行するのは、より困難なことかもしれない。しかし、キャラクターにとっては、日々の活動に煩わされることなく、長期的な計画に向けて前進できる機会でもある。多くの時間を費やすため、キャラクターは1日毎に判定を行わない。その代わり、いくつかの特別な出来事に対応し、残りの余暇を平滑化し、一般的な生活費のような資源を支払う。
出来事 Events
出典 GM Core 46ページ
キャラクターが余暇に何を達成したいかを述べた後、それぞれのキャラクターに対していくつかの目立つ出来事を選ぶ。通常は1週間から1ヶ月の期間で出来事1つ、あるいは1年以上の期間で出来事4つを選ぶ。これらの出来事は、各キャラクターとその目標に合わせたものであるべきで、冒険や物語展開のフックとなるものだ。〈芸能〉で“収入を得る”を行うキャラクターは、来訪した貴族のために新作の演劇を堂々と上演することができる(それはあまりに印象的で、パーティに新しい試練を与えるものになるかもしれない)。〈製作〉を使うキャラクターは、特別なアイテムの製作を依頼されるかもしれない(次のセッションで名のある達人盗賊から取り返さなければならないのかもしれない)。〈知識〉を使うキャラクターは、迅速な対応が必要な難問を研究しなければならないかもしれない(差し迫った大変動の兆候を発見し、それを回避するためにはPCが行動する必要がある)。
キャラクターが余暇に何を達成したいかを述べた後、それぞれのキャラクターに対していくつかの目立つ出来事を選ぶ。通常は1週間から1ヶ月の期間で出来事1つ、あるいは1年以上の期間で出来事4つを選ぶ。これらの出来事は、各キャラクターとその目標に合わせたものであるべきで、冒険や物語展開のフックとなるものだ。〈芸能〉で“収入を得る”を行うキャラクターは、来訪した貴族のために新作の演劇を堂々と上演することができる(それはあまりに印象的で、パーティに新しい試練を与えるものになるかもしれない)。〈製作〉を使うキャラクターは、特別なアイテムの製作を依頼されるかもしれない(次のセッションで名のある達人盗賊から取り返さなければならないのかもしれない)。〈知識〉を使うキャラクターは、迅速な対応が必要な難問を研究しなければならないかもしれない(差し迫った大変動の兆候を発見し、それを回避するためにはPCが行動する必要がある)。
特定の余暇連続行動に該当しないことを行いたいPCも、余暇の出来事を経験できる。たとえば、あるキャラクターが自分の魔法書を収めるための書庫を作ろうとした場合、土台作りと完成後の書庫の整理を主要な出来事とするとよいだろう。この場合、最初の判定は〈製作〉、2番目は〈秘術〉または〈知識:書庫〉になる。
平均的な進捗 Average Progress
出典 GM Core 47ページ
長期間の余暇には、毎週、あるいは毎月のロールは必要ないかもしれません。その代わりに、キャラクターが余暇を過ごす場所で確実に見つけられる最も低いレベルを用いて、作業1つのレベルを設定する(作業のレベルの設定については、難易度を参照)。この判定に失敗した場合、1週間後(余暇に何年も費やす場合は1ヶ月後)に再挑戦することを許可してもよいだろう。ただし、ゲームの物語上、再挑戦を許可するのが妥当と思われるようなことがない限り、再挑戦は許可しないように。
長期間の余暇には、毎週、あるいは毎月のロールは必要ないかもしれません。その代わりに、キャラクターが余暇を過ごす場所で確実に見つけられる最も低いレベルを用いて、作業1つのレベルを設定する(作業のレベルの設定については、難易度を参照)。この判定に失敗した場合、1週間後(余暇に何年も費やす場合は1ヶ月後)に再挑戦することを許可してもよいだろう。ただし、ゲームの物語上、再挑戦を許可するのが妥当と思われるようなことがない限り、再挑戦は許可しないように。
長時間の余暇に含まれる出来事は、通常、基準よりも高いレベルの作業が含まれるべきだ。例えば、〈知識:航海〉で“収入を得る”を行うキャラクターが4ヶ月間、港で1レベルの作業を、1週間は忙しいので3レベルの作業をこなす仕事を行う、というような場合だ。通常、プレイヤーは1レベルの仕事に費やした時間と、3レベルの仕事に費やした1週間の時間について、それぞれ1回ずつロールする。
仕事とイベント Tasks and Events
出典 GM Core 47ページ
特に収入を得たいプレイヤーは、余暇の期間中に君に仕事を期待することも多いだろう。また、時としてプレイヤーを驚かせるために特別なイベントを挿入し、興味を引く場面を追加することも必要だ。もしキャラクターがPCに提供する仕事の発想が必要な場合は、閃きを得るために以下の表を参考にしてみて欲しい。収入を得るための仕事は、まず低レベルのPCたちに適した仕事が配置されているが、ほとんどは必要なレベルに合わせて変更することが可能である。イベントについては特別な場面や短い遭遇、冒険に焦点を当てるために「遠くから見る」必要があるかもしれない。
特に収入を得たいプレイヤーは、余暇の期間中に君に仕事を期待することも多いだろう。また、時としてプレイヤーを驚かせるために特別なイベントを挿入し、興味を引く場面を追加することも必要だ。もしキャラクターがPCに提供する仕事の発想が必要な場合は、閃きを得るために以下の表を参考にしてみて欲しい。収入を得るための仕事は、まず低レベルのPCたちに適した仕事が配置されているが、ほとんどは必要なレベルに合わせて変更することが可能である。イベントについては特別な場面や短い遭遇、冒険に焦点を当てるために「遠くから見る」必要があるかもしれない。
表1-1:“収益を得る”イベント Earn Income Events
〈知識:学界〉、〈知識:図書館〉、その他の教育に関わる〈知識〉 |
---|
学校または図書館で働く |
遠征のために遠方の地に関する情報をまとめる |
学校または図書館の管理者としての役割 |
地元の貴族のためにドラゴンに関する珍しい本を手に入れる |
〈製作〉 |
地元の農家のために道具を製作する |
地元の教会や病院のためにまとまった数のヒーリング・ポーションを調合する |
貴族の初めての舞踏会用にドレスを仕立てる |
近衛兵隊に魔法の武器を供給する |
〈知識:工学〉 |
町を守備するために築かれた砦を評価する |
跳ね橋の機構を設計する |
新たな水車小屋の設計図を作成する |
〈知識:飲物または食物〉 |
基本的なエールや普通の料理を作って、地元の宿に提供する |
十数本のワインを鑑定する |
来たる祭に向けて、見栄えのする料理を作る |
貴族の宴のために9品目のコース料理を作る |
〈知識:系譜学〉 |
小貴族の家系図を作成する |
相続争いを解決するために近親者を裁定する |
広大になった王室の婚姻関係を図に記す |
古代文明の系譜を調べる |
古代帝国の失われた後継者を追う |
〈知識:組合〉 |
組合の入会者を募集する |
書物に描かれた古代組合の符号を識別する |
組合の階層制度を再編成するにあたり助言する |
2つの組合の合併や、組合を2つに分割する際の監督を行う |
〈知識:生薬〉 |
湿布薬を医師に供給する |
小さな料理店にハーブを準備する |
地方の領主が口にした毒草を特定する |
〈知識:法律〉 |
数件の小さな事務手続きを片付ける |
窃盗罪で起訴された人物を弁護する |
腐敗した貴族を法に則って裁く |
デヴィルと交わした契約の抜け穴を探す |
〈知識:商売〉 |
輸入した繊維の木箱に値段をつける |
海賊の襲撃に最適な交易路を探す |
貿易協定の交換比率を設定する |
〈知識:鉱業〉 |
炭鉱で交代勤務をする |
鉱石が採掘された場所を特定する |
新たな鉱山と成り得る場所を推測する |
〈芸能〉 |
町で開かれる市で大道芸を人々に披露する |
オペラの楽団で演奏する |
社交界の名士たちの集いに出席する |
訪れた貴族たちに芸を披露する |
来国した巨匠を感動させ、故郷に栄光をもたらす |
別の次元界から来た後援者に芸を披露する |
〈知識:政治〉 |
投票や決定がある方向に進むように働きかける |
貴族を貶めて立場を悪化させる |
〈知識:航海〉 |
短期間の航海に出る船に乗り込む |
乾ドックの船を航行可能な状態に整備する |
モンスターが棲む海域で船を操舵する |
〈知識:裏社会〉 |
盗品の行き先を調査する |
誰かを盗賊組合の頭領に会わせる |
貴重品の入った積荷を町の外に密輸する |
〈知識:戦争〉 |
道場で槍術の指導を行う |
士官に様々な軍事戦略を指導する |
戦場での攻撃を計画する将軍に助言する |
表1-2:余暇イベント Downtime Events
“作成”、“収益を得る”(〈製作〉) |
---|
重要な資材の輸送が遅れている、PCはその原因を突き止めなければならない |
PCは収集家や美術館の目に留まるような最高級の作品を制作する |
PCはある素材をより効率的に加工する技術を発見し、それを共有するか秘密にするかを決定しなければならない |
偽造(〈社会〉) |
PCが模倣しようとしている書類の様式が変更されたため、調整する必要がある |
作業場を覆う屋根から雨漏りがしたり、不器用な助手が薬品の入ったビーカーを倒してしまったりと、不慮の事故で事務作業が台無しになる |
とある謎めいた後援者は、PCが持っていない特別な道具や元の文書を提供するが、その見返りとして後で依頼を受けて欲しいと提案している |
“収益を得る”(一般) |
気難しい依頼人が、作業の途中で何度も変更を要求してくる |
作業現場での事故により、誰かが危険に晒される |
PCが取り組んでいることが流行や熱狂を呼び、需要が急増する! |
訪問者がPCの仕事に感銘を受け、遠く離れた場所でより収益性の高い仕事を提供する |
現場の状況は最悪で、他の作業員たちはPCに仲間になって上司たちと対決してほしいと頼む |
上司や組合の頭目が違法行為をしており、PCに賄賂を渡して見て見ぬふりをさせようとする |
ある日、PCが仕事に戻ると、自分のしたことが何者かに改変されていることに気付く |
“収益を得る” (〈芸能〉) |
公演の成功により公演が追加され、PCは疲労困憊する |
町の反対側の競合する公演に客を取られてしまう |
有力な貴族が特別な演出のために資金を提供するが、内容に多少の変更を要求する |
PCの仲間の一人が来ないが、公演を止める訳にはいかない! |
|~“自活” (〈生存〉)
長い間一つの地域に住み続けた結果、新しい薬の材料になりそうな未知のベリーや薬草を発見する |
PCは何か大きなクリーチャー(モンスターかもしれない)が採食していることを示す痕跡を見つける |
アイテムの売買 |
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PCは特定の集団の一員が興味を持つアイテムを販売したため、その集団に狙われる |
商人がPCに不正な商品を販売する |
PCたちがよく行く店が困難に見舞われているが、助けもなく廃業に追い込まれようとしている |
PCが欲しがっているアイテムに対して高額な価格を提示され、交渉を行ったり、NPCがそのアイテムを手に入れるための仕事を提示する |
再訓練 |
PCが身体的な訓練を行っている最中に怪我をする |
新たな魔法の力を利用することで、魔法で呪いをかけたり、奇妙な現象を発生させる |
再訓練の指導役が病気になったり、行方不明になる |
PCの再訓練を目にした人物が、勉強や練習に参加させて欲しいと頼む |
PCの訓練が停滞してしまい、続けるためには希少な書物などを入手する必要がある |
アイテムの購入と売却 Buying and Selling Items
出典 GM Core 48ページ
After an adventure yields a windfall, the characters might have a number of items they want to sell. Likewise, when they're flush with currency, they might want to stock up on gear. It usually takes 1 day of downtime to sell off a few goods or shop around to buy a couple items. It can take longer to sell off a large number of goods, expensive items, or items that aren't in high demand.
After an adventure yields a windfall, the characters might have a number of items they want to sell. Likewise, when they're flush with currency, they might want to stock up on gear. It usually takes 1 day of downtime to sell off a few goods or shop around to buy a couple items. It can take longer to sell off a large number of goods, expensive items, or items that aren't in high demand.
An item can usually be purchased at its full Price and sold for half its Price. Supply and demand can affect these numbers, but only occasionally. However, the game leaves it up to you to determine what items the PCs can and can't purchase and the final market Price for them. Settlements the size of a town or bigger typically have at least one vendor for basic, common gear, and even magic and alchemical items of 1st level. Beyond that, it all depends on how much you want to allow the players to determine their abilities and how much verisimilitude you want in your game. You can set the specifics where you need, but let's look at three possibilities.
冒険で大金を手にした後、キャラクターは売りたいアイテムをいくつも持っているかもしれない。同様に、通貨が潤沢になると、装備を買い込みたくなるかもしれない。通常、数個の品物を売り払ったり、数個の品物を買うために買い物をしたりするのに、1日の余暇が必要だ。大量の品物や高価な品物、需要の高くない品物を売り払うには、もっと時間がかかることもある。
品物は通常、正規の値段で購入し、半分の値段で売却できる。需要と供給がこの数字に影響を与えることもあるが、まれなことだ。ただし、PCが購入できるアイテムとできないアイテム、そしてそれらの最終的な市場価格を決定することは各ゲームに任されている。町かそれ以上の規模の居住地には、通常、基本的なコモンの装備品や、1レベルの魔法のアイテムあるいは錬金術アイテムまで、少なくとも提供先が1つある。それ以上は、プレイヤーが自分の能力をどの程度決められるようにするか、ゲームにどの程度の臨場感を求めるかによる。具体的な設定は自由だが、ここでは3つの可能性を見ていくとしよう。
PCたちは好きなものを好きな場所で購入できる。君は市場の詳細を付け加てもよい。PCたちは望む物を価格の半分で売却でき、入手できるアイテムは設定された価格で購入できる。この方法は臨場感よりも便宜性を重視しており、多くのプレイヤーがキャラクターの長所を最も直接的に補助する物を求めるため、PCたちが持つ珍しいアイテムや特徴的なアイテムの数が減少する可能性がある。それでもアンコモンやレア以上のアイテムの購入には制限があるが、グループが望むなら稀少性を取り払うこともできる、代わりに追加料金を加えてもよい(グループのプレイ様式によるが、アンコモンアイテムには10%から100%、すべてのレアアイテムも開放したい場合は25%から500%になる可能性がある)。
PCたちは欲しいものを購入できるが、一手間掛けなければならない。アイテムを売買したい場合、PCたちは市場の取引可能な場所にいなければならない。通常、1つのアイテムはその価格の半分で売却できるが、すでに市場に多く流通している物は価格が25%や10%程度に下がるか、在庫が過剰な場合には完全に断られることもあり得る。品物を購入する際には通常、価格の全額を支払わなければならない。上位レベルのアイテム(もしあるならアンコモンアイテムも含む)を購入するには、特別な売り手やNPCを探す必要がある。これには時間が掛かるため、PCは実際に投資しなければならない。また、居住地の要素によっては、時間を掛けたとしても目当てのアイテムが手に入らないこともある。この方法ではPCたちは一部のアイテムを購入できるが、より強力なアイテムを手に入れるために実際に行動する必要があり、あらゆる敵を略奪してごく普通の防具を売り払うことを避けられる。これは最も手間のかかる方法だが、世界を多様で複雑なものにできる。
魔法の売場は稀であるか存在しない。PCたちは冒険で必要なものを手に入れ、何らかの方法で処方を手に入れられれば、自分でアイテムを作成できる。もし魔法を販売する場所があったとしても、その品揃えは限られている。アイテムは定価で販売されており、さらにアイテムを購入する資金を得ることは難しい。アイテムを半額程度で購入できる可能性もあるが、選択する際にはより厳選する必要があるだろう。この方法を用いることでPCは見つけた未知のアイテムを使う可能性が高くなるが、君が与えるアイテムによっては不満が出たり、力不足になることもあるだろう。この方法を用いたゲームであっても、基本ルーンを持つ武器や防具を簡単に手に入れられるようにするか、ある程度の間隔で与えるようにするとよいだろう。
余暇における金銭 Money in Downtime
出典 GM Core 49ページ
短い余暇で得られる金銭は、冒険で得た戦利品の価値に比べればかなり少ないが、それでも満足のいくボーナスと成り得る。PCたちは稼いだ金銭を用いてより良い装備を購入したり、良い目的のために寄付を行い、あるいは大きな買い物をするために皆で貯金できるかもしれない。もしPCが金銭のことを忘れがちだったり、必要以上に慎重に貯めているようなら、金銭を使う機会を与えるようにしよう。例えば、困っている慈善団体への寄付や、後援者を探している芸術家の出資者にならないか、と声を掛けるなどだ。
短い余暇で得られる金銭は、冒険で得た戦利品の価値に比べればかなり少ないが、それでも満足のいくボーナスと成り得る。PCたちは稼いだ金銭を用いてより良い装備を購入したり、良い目的のために寄付を行い、あるいは大きな買い物をするために皆で貯金できるかもしれない。もしPCが金銭のことを忘れがちだったり、必要以上に慎重に貯めているようなら、金銭を使う機会を与えるようにしよう。例えば、困っている慈善団体への寄付や、後援者を探している芸術家の出資者にならないか、と声を掛けるなどだ。
投資 Investments
出典 GM Core 49ページ
余暇の手順は金銭を投資したり利益を得るなど、資産を増やすためだけに処理するものではない。むしろ、投資は世界に変化をもたらすものでなければならないだろう。PCたちは博物館設立のために投資し、旅から戻った時に収蔵品が増えたことを知るかもしれない。また、探検に資金を提供すれば、後に興味深い交易品を手に入れられるかもしれない。
余暇の手順は金銭を投資したり利益を得るなど、資産を増やすためだけに処理するものではない。むしろ、投資は世界に変化をもたらすものでなければならないだろう。PCたちは博物館設立のために投資し、旅から戻った時に収蔵品が増えたことを知るかもしれない。また、探検に資金を提供すれば、後に興味深い交易品を手に入れられるかもしれない。
キャラクターが大きな試みに投資する場合、資金よりもゲーム世界の中で費やした時間の方が重要になるこことも多い。資金を投入すればアイテム製作の効率は格段に上がるだろうが、全工程に必要な資金があるからといって、1日で砦を建設することはできない。余暇はキャラクターが長期間に渡る行程を開始する良い機会となる。信頼できる有能な人物が見つかれば、PCたちが冒険している間に並行して継続できる。
長期的な余暇における金銭 Money During Long Periods of Downtime
出典 GM Core 49ページ
もしPCたちが冒険と冒険の間に非常に長い時間、特に何年もあるような場合には、余暇を通じて多額の金銭を集める機会がある。Player Coreに記載された平均的な進捗(247ページ)や生活費(295)の指針を参考に、PCたちがどの位の資金を手に入られるかを検討しよう。君がPCたちに長い時間が経過したことを伝えて余暇の終わりに進む前に、PCたちが蓄えている資金を使わせるようにすること。余暇の間に何に投資していたのか? PCたちの興味を引いたのは何か? 運気は高まったのか、それとも低下したのか? 興味深いものを手に入れたり、魅力的な人物を雇ったりしただろうか? この支出はPCたちが世界にどのような影響を与えるかを示す、別な手段だと考えてみよう。
もしPCたちが冒険と冒険の間に非常に長い時間、特に何年もあるような場合には、余暇を通じて多額の金銭を集める機会がある。Player Coreに記載された平均的な進捗(247ページ)や生活費(295)の指針を参考に、PCたちがどの位の資金を手に入られるかを検討しよう。君がPCたちに長い時間が経過したことを伝えて余暇の終わりに進む前に、PCたちが蓄えている資金を使わせるようにすること。余暇の間に何に投資していたのか? PCたちの興味を引いたのは何か? 運気は高まったのか、それとも低下したのか? 興味深いものを手に入れたり、魅力的な人物を雇ったりしただろうか? この支出はPCたちが世界にどのような影響を与えるかを示す、別な手段だと考えてみよう。
生活費 Cost of Living
出典 GM Core 50ページ
通常、生活費の管理は数ヶ月から数年の余暇に行うのがベストです。なぜなら、余暇連続行動でかなりの金額を稼いだり、費用がかさむことに気づくかもしれないからだ。通常、余暇が数日しかない場合は無視しても構わない。しかしもしPCが上質で贅沢な生活様式をロールプレイしているのであれば、彼らの物語を強化するために、短い余暇の間であっても請求するかもしれない。短期間の余暇の場合、キャラクターは通常、居住地を通過するか、そこで少し時間を過ごすだけだ。その場合、Player Core294ページにある宿屋での宿泊や食事の料金を使えばよい。余暇が長い場合は、生活費の表の値を使用する。これらの費用は、他の余暇連続行動でお金を得た後、キャラクターの資金から差し引く。
通常、生活費の管理は数ヶ月から数年の余暇に行うのがベストです。なぜなら、余暇連続行動でかなりの金額を稼いだり、費用がかさむことに気づくかもしれないからだ。通常、余暇が数日しかない場合は無視しても構わない。しかしもしPCが上質で贅沢な生活様式をロールプレイしているのであれば、彼らの物語を強化するために、短い余暇の間であっても請求するかもしれない。短期間の余暇の場合、キャラクターは通常、居住地を通過するか、そこで少し時間を過ごすだけだ。その場合、Player Core294ページにある宿屋での宿泊や食事の料金を使えばよい。余暇が長い場合は、生活費の表の値を使用する。これらの費用は、他の余暇連続行動でお金を得た後、キャラクターの資金から差し引く。
キャラクターはその土地で日銭を稼ぐこともできるが、その場合、通常、他の余暇連続行動を諦めて、“自活”連続行動を使用する。
表6-16:生活費 Cost of Living
生活水準 | 週 | 月 | 年 |
---|---|---|---|
最低限* | 4sp | 2gp | 24gp |
快適 | 1gp | 4gp | 52gp |
良好 | 30gp | 130gp | 1,600gp |
富裕 | 100gp | 430gp | 5,200gp |
長期休息 Long-Term Rest
出典 GM Core 50ページ
余暇中に24時間休むと、8時間休んだときの2倍だけ回復できる。この期間の間、快適で安全な場所(通常はベッド)で休息する必要がある。
余暇中に24時間休むと、8時間休んだときの2倍だけ回復できる。この期間の間、快適で安全な場所(通常はベッド)で休息する必要がある。
余暇が数日から1週間とかなり長ければ、すべてのダメージとほとんどの永続的でない状態が回復する。病気や長期間の毒、あるいはそれに類するものに冒されたキャラクターは、余暇中もセーヴを試み続ける必要があるかもしれない。呪いや後遺症など、取り除くのに魔法や特別な看護を必要とする状況は、長期休息中であっても自動的には終了しない。
再訓練 Retraining
出典 GM Core 50ページ
Player Core440ページにある再訓練のルールでは、プレイヤーがキャラクターの選択肢をいくつか変更できる。しかし再訓練に教師が必要かどうか、どれくらいの時間がかかるか、それに関連するコストがあるかどうか、能力をまったく再訓練できないかどうかを決めるのは、GMである君に委ねられている。キャラクターがほとんどの選択肢を再訓練することは合理的であり、君はそれを許可すべきだ。ソーサラーの血統のように、そのキャラクターにとって真に本質的な選択だけは、特別な事情がない限り制限すべきである。各PCが再訓練に際してどのような努力を払うかを検討し、彼らが自分の能力の変化をどのように感じるかを描写できるようにする。彼らはどのような研究や練習をしているのか? 教師がいる場合、その教師はどのような助言をするのか?
Player Core440ページにある再訓練のルールでは、プレイヤーがキャラクターの選択肢をいくつか変更できる。しかし再訓練に教師が必要かどうか、どれくらいの時間がかかるか、それに関連するコストがあるかどうか、能力をまったく再訓練できないかどうかを決めるのは、GMである君に委ねられている。キャラクターがほとんどの選択肢を再訓練することは合理的であり、君はそれを許可すべきだ。ソーサラーの血統のように、そのキャラクターにとって真に本質的な選択だけは、特別な事情がない限り制限すべきである。各PCが再訓練に際してどのような努力を払うかを検討し、彼らが自分の能力の変化をどのように感じるかを描写できるようにする。彼らはどのような研究や練習をしているのか? 教師がいる場合、その教師はどのような助言をするのか?
PCの決断をより拘束したい場合や、余暇のないゲームを運営する場合、再訓練なしでキャンペーンを運営できる。ただし、余暇ルールを使用しないキャンペーンであっても、キャラクターの育成やレベル上昇中に下した決断をプレイヤーが本当に悔やんでいるのであれば、その決断を単純に変更させるか、時を変容させる珍しいポーションや魔法の対結など、その決断を正当化する物語上の稀少な要素を見つけることで、そのプレイヤーのために例外を設けることができる。
再訓練を物語の中に組み込むようにしてみよう。キャラクターがすでに知っているNPCを教師として使ったり、キャラクターを神秘的な古い図書館で熱心に研究させたり、再訓練を前のセッションでキャラクターに起こった出来事の結果とすることで、ゲームの物語に根付かせてみよう。
時間 Time
出典 GM Core 50ページ
特技や技能増加の再訓練には通常1週間かかる。選択を必要とするクラス特徴も再訓練できるが、最低でも1ヶ月、場合によってはそれ以上かかる。再訓練が特に肉体的に過酷であったり、長距離の移動や長時間の実験、綿密な調査を必要とする場合はさらに時間がかかるかもしれない。しかし、通常、特技や技能で1ヶ月以上、クラス特徴で4ヶ月以上を必要とすることはないだろう。
特技や技能増加の再訓練には通常1週間かかる。選択を必要とするクラス特徴も再訓練できるが、最低でも1ヶ月、場合によってはそれ以上かかる。再訓練が特に肉体的に過酷であったり、長距離の移動や長時間の実験、綿密な調査を必要とする場合はさらに時間がかかるかもしれない。しかし、通常、特技や技能で1ヶ月以上、クラス特徴で4ヶ月以上を必要とすることはないだろう。
キャラクターは一度に複数の選択肢を再訓練する必要があるかもしれない。たとえば、技能増加の再訓練は、もはや使えない技能要素があることを意味するかもしれないため、それらも再訓練する必要がある。このような再訓練の時間をすべて合算し、その合計を少し減らすことで、再訓練のまとまりを表現できる。
Instruction and Costs Instruction and Costs
出典 GM Core 50ページ
本ルールでは、レベル上昇に伴って新しいことを学ぶ過程は抽象化されている。君が望むなら、再訓練のこの側面を完全に無視してもよいが、これにより、NPCを紹介(または再紹介)し、ゲームの物語を進める機会を与えることになる。特に技能の再訓練に関しては、あるプレイヤー・キャラクターに別のキャラクターを指導させることもできる。
本ルールでは、レベル上昇に伴って新しいことを学ぶ過程は抽象化されている。君が望むなら、再訓練のこの側面を完全に無視してもよいが、これにより、NPCを紹介(または再紹介)し、ゲームの物語を進める機会を与えることになる。特に技能の再訓練に関しては、あるプレイヤー・キャラクターに別のキャラクターを指導させることもできる。
教師を使う必要はないが、これは新しいNPCを紹介したり、既存のNPCを新しい役割で呼び戻したりするのに最適である。ドルイドの場合は自然との交信、ウィザードの場合は膨大な魔道書の熟読などで教師の役割を果たすこともできる。重要なのは、そこから得られる導きである。以下の一覧に教師の例を掲載する。
- 大魔術士コーダ・モハンツ、魔法学園の試験官
- バグラ・レッドフォージ、老練な職人
- イベスティアII世男爵夫人、礼儀作法や社交術の指導者
- 従士バイレン・エフェストス、法律・政治・金融に関する顧問
- フィネラ・アルボー博士、医学・外科学教授
- リヴィス・エンゼルラッド博士、伝承学に精通する神秘主義者
- 沼の賢者グリタ、不思議な薬と暗号を用いた謎の作成者
- ジェバルーン・レストファイア、錬金術実験の熟練にして指導者
- クプンデ・ネバーロスト、引退した老練の冒険者
- ライラ、伝説の語り部で工芸品の達人
- 士官ヴェナイオス、戦術指南役
- 修道院長エリジア、大神官で宗教学者
- クリド・ヤマルパン教授、上級大学講師
- クインタリ・ソルヴァル、運動と健康的な生活の指導員
- ぼろ切れのサンデン、隠者で自然の語り部
- 「静かなる炎」、十七の型を極めし者
- 大胆なるテンブリー、熟練した曲芸師でサーカス芸人
- 「12本指」、経験豊富な泥棒で密偵
- ウェン・ハードフット、冒険経験豊富な斥候で博物学者
- ズレリ・ガン、指揮者で脚本家、音楽学者でもある
再訓練にかかる費用は、PCが同じ期間に“収益を得る”場合と同程度の、ごくわずかなものであるべきだ。その費用は大抵の場合、物語の文脈の中で訓練が適切であると感じさせるために存在するものであり、キャラクターの収入を大幅に消費するためのものではない。教師は、キャラクターがすでに行ったことの報酬として無給で働くことを志願するかもしれないし、単に見返りを求めるかもしれない。
極端な再訓練 Extreme Retraining
出典 GM Core 50ページ
標準ルールではPCたちはクラス、種族、来歴、能力値増強など、そのキャラクターの本質的な部分を再訓練することはできない。しかし、再訓練の領域を超えて更に深く、物語に結び付いた旅の中で、これを実現する方法を見つけられる可能性があるだろう。クラスと能力修正値は集中的な再訓練を行うことでのみ生じる可能性があるため、正当化することが最も容易だろう。特に低レベルの時点であれば、プレイヤーに別のクラスとしてキャラクターを再構築させられる。おそらくは新たなクラスのために、再訓練でマルチクラスの専念特技を得るから始めることになるだろう。クラス変更に向けて段階的に進むに連れて、獲得した専念特技から徐々に特技へと置き換える。ただし、低レベルであっても十分に優れていると思えるクラスを、高レベルでより強いと思えるクラスと入れ替えるようなことはしないように注意すること。通常ならクラスや能力値の再訓練には、数ヶ月から数年という長い時間がかかるはずだ。
標準ルールではPCたちはクラス、種族、来歴、能力値増強など、そのキャラクターの本質的な部分を再訓練することはできない。しかし、再訓練の領域を超えて更に深く、物語に結び付いた旅の中で、これを実現する方法を見つけられる可能性があるだろう。クラスと能力修正値は集中的な再訓練を行うことでのみ生じる可能性があるため、正当化することが最も容易だろう。特に低レベルの時点であれば、プレイヤーに別のクラスとしてキャラクターを再構築させられる。おそらくは新たなクラスのために、再訓練でマルチクラスの専念特技を得るから始めることになるだろう。クラス変更に向けて段階的に進むに連れて、獲得した専念特技から徐々に特技へと置き換える。ただし、低レベルであっても十分に優れていると思えるクラスを、高レベルでより強いと思えるクラスと入れ替えるようなことはしないように注意すること。通常ならクラスや能力値の再訓練には、数ヶ月から数年という長い時間がかかるはずだ。
種族や出自を変更するには、新たな姿に生まれ変わるなど、何らかの魔法の力が必要となるだろう。そのためには複雑な儀式や、奇妙で珍しい魔法を受ける、あるいは神の介入を必要とするかもしれない。例えば、ハーフリングになりたいエルフは、まず〈知識:ハーフリング〉を学ぶ。そしてハーフリングの神々を信仰し、最終的にハーフリングに大きな奉仕をすることで神による変容の祝福を受ける必要があるかもしれない。
来歴の再訓練を行うには、PCが考えていた出来事をなかったことにするために、ゲームの物語を変える必要がある。これを正当化するのはかなり難しいはずだ。最もあり得そうな筋書きとしては、改変された記憶を魔法で取り戻し、「本当の」来歴(再訓練された新しい来歴)を明らかにする必要があるというものだろう。
もちろん、このような場合は例外として、説明なしにプレイヤーに変更を委ねることも可能だ。ただしこれは、ゲームなのだから変更についてゲームの世界でわざわざ正当化する必要はない、ということを事実上認めることになる。グループによっては、エルフが魔法でハーフリングに変身するようなことを受け入れるよりも、ゲーム内で過去に起こったことについての考えを調整する(事件の再連結)よう求める方が簡単だったり、より自然に受け入れられるかもしれない。