物語の共同創作 Narrative Collaboration
出典 Gamemastery Guide 32ページ
ロールプレイング・ゲームを成功させ、記憶に残るものにするのは、君とプレイヤーたち、そして物語との関係性が決め手となる。卓にいるプレイヤーが各自で案を出し合えば、君も含めた全ての人に驚きを与えるゲームを創り上げることができるはずだ!
ロールプレイング・ゲームを成功させ、記憶に残るものにするのは、君とプレイヤーたち、そして物語との関係性が決め手となる。卓にいるプレイヤーが各自で案を出し合えば、君も含めた全ての人に驚きを与えるゲームを創り上げることができるはずだ!
ゲーム・マスターが全てを制御するに任せるのが好きなプレイヤーもいるが、ほとんどのプレイヤーは自分の貢献がキャンペーンでの物語を形成することを望んでいる。これは、プレイヤーの行動による作用の概念の根本であり、プレイヤーは自分の選択が本当に重要であり、世界は自分の決断によって変えられる生きた場所であると感じられる。ゲームによっては、プレイヤーたちはGMとプレイヤーという従来の役割を越え、物語の進行に直接影響を与えられるだろう。ゲームの物語を調整する上で平衡を保つために使える3つの方法を次に示す。
発想を聞く Idea Farm
出典 Gamemastery Guide 32ページ
キャンペーンの構想を練るのは、時に負担に感じることがある。そんな時こそ、プレイヤーたちが力になってくれるはずだ。プレイヤーから直接的に意見をもらい、その発想をゲームに反映させられる。このような物語を調整する手法は、ゲームに対する君の立場を保ちつつ、プレイヤーが望む要素をゲームに取り入れる機会を与えてくれる。これはファンタジー・ロールプレイング・ゲームの伝統的な構造を超えるものではない。
キャンペーンの構想を練るのは、時に負担に感じることがある。そんな時こそ、プレイヤーたちが力になってくれるはずだ。プレイヤーから直接的に意見をもらい、その発想をゲームに反映させられる。このような物語を調整する手法は、ゲームに対する君の立場を保ちつつ、プレイヤーが望む要素をゲームに取り入れる機会を与えてくれる。これはファンタジー・ロールプレイング・ゲームの伝統的な構造を超えるものではない。
キャンペーン中にいくつかの確認地点を設け、そこでプレイヤーたちに意見を聞くようにする。最も重要なのは、ゲームの開始時だ。世界観や設定の構築に着手する前にこの段階を踏むのが最良で、プレイヤーの意見によってゲーム世界で何が重要かを定義できる。また、確認地点は、物語の大きな節目に設定することもできる。例えば、プレイヤーたちが海を渡って旅に出る場合、航海の終着点はどこか、途中で探検したい場所はどこか、などを聞けるだろう。
共同創作 Creative Collaboration
出典 Gamemastery Guide 32ページ
プレイヤーたちにいくつかの地域やNPCの物語を展開させ、君の働きが全体をまとめる接着剤の役割を果たすかもしれない。これは従来のRPGの構造とはやや異なるもので、設定や構想のあらゆる部分について、必ずしも君が熟知している必要はないということだ。
プレイヤーたちにいくつかの地域やNPCの物語を展開させ、君の働きが全体をまとめる接着剤の役割を果たすかもしれない。これは従来のRPGの構造とはやや異なるもので、設定や構想のあらゆる部分について、必ずしも君が熟知している必要はないということだ。
共同作業は君と他のプレイヤーたちの興味次第だ。例えば1人が街の地図を描き、2人目がNPCのデータや性格を作る。3人目はモンスターを操作して戦闘を行うが、4人目は自分のキャラクターを演じる以上のことはしたくないと思うかもしれない。この場合、君は作業の一部を任せる一方で、複数の創作者に一貫性を持たせる必要があるため、互いに情報共有を行おう。準備に必要な各部分をどのプレイヤーが担当しているかを記録しておけば大いに役立つだろう。あるプレイヤーが得意とする分野が次のセッションで登場すると予想される場合、事前にその旨を伝え、君と事前に案を準備したり、話し合ったりできるようにしよう。
物語の分散型進行 Decentralized Storytelling
出典 Gamemastery Guide 32ページ
GMと他のプレイヤーたちとの間の壁を完全に取り払いたいとしたらどうだろう。誰でもNPCの代弁を行うことができ、誰かが次の廊下に何があるのかを判断しようとした際に、君ではなく他のプレイヤーが発言する可能性が高いようなゲームを主宰したいとしたら? ここで取り上げるのは、最も伝統的な手法である「物語の分散型進行」に関する内容である。
GMと他のプレイヤーたちとの間の壁を完全に取り払いたいとしたらどうだろう。誰でもNPCの代弁を行うことができ、誰かが次の廊下に何があるのかを判断しようとした際に、君ではなく他のプレイヤーが発言する可能性が高いようなゲームを主宰したいとしたら? ここで取り上げるのは、最も伝統的な手法である「物語の分散型進行」に関する内容である。
この方法では質問したり、促したりすることが大きな役割の一つになる。「扉を開けたら、その先には何がある?」、「レムの嘲笑に王はどう反応するだろう?」質問は個々のプレイヤーに向けることも、全員に公開することも、自分なりの提案をすることも可能だ。
この方法はプレイヤー同士が打ち解け、物語を作ることに責任を持ち、自分の発想が使われない可能性があることを受け入れる姿勢がある場合に最も効果的だ。短期間のキャンペーンや、プレイヤーたちが交代でGMを務めるようなキャンペーンに適している。
課題 Challenges
出典 Gamemastery Guide 32ページ
物語の主導権を複数人に委ねることの最大の懸念事項は、まとまりのある物語が失われてしまうことだ。ゲームの風潮や設定の特殊性について、複数の者が相反する考えを持っている場合、誰も満足できないものができてしまうことがある。GMとしての君の仕事の1つは共有された物語を明確にし、強化するために出来事を振り返ることだ。
物語の主導権を複数人に委ねることの最大の懸念事項は、まとまりのある物語が失われてしまうことだ。ゲームの風潮や設定の特殊性について、複数の者が相反する考えを持っている場合、誰も満足できないものができてしまうことがある。GMとしての君の仕事の1つは共有された物語を明確にし、強化するために出来事を振り返ることだ。
物語を共有することで、事前の計画も複雑になる。グループは即興の遭遇を行ったり、君(と恐らくは他のプレイヤーたち)が新しい方向に進むための準備をする間に休憩したり、あるいは計画を修正する必要があるかもしれない。使わないクリーチャーに何時間も費やすことを避けるために、ベスティアリィや本書のNPCギャラリーですぐにデータを確認できるクリーチャーに限定すると良いだろう。
また、自分の楽しみを見失わないこと! 他人のために自分の楽しさを犠牲にしてはいけない。
物語ポイント Story Points
出典 Gamemastery Guide 32ページ
もし望むのであれば、各セッションの開始時にプレイヤーたちに物語ポイントを与えることもできる(通常では2~3ポイント)。これを消費することで、物語の次の展開を決められる。このような通貨があれば、君がしっかりと舵取りをしながらも、他のプレイヤーたちが重要な場面で言葉を差し挟めるようになる。ほとんどのグループにとって、物語ポイントはプレイヤーがすぐに解決できる筋書きを提案したり、関連する事実やNPCの態度を確立したりするためのものだ。物語ポイントでは場面全体の結果を決定したり、設定の現実を大きく変えたりすることはできない。
もし望むのであれば、各セッションの開始時にプレイヤーたちに物語ポイントを与えることもできる(通常では2~3ポイント)。これを消費することで、物語の次の展開を決められる。このような通貨があれば、君がしっかりと舵取りをしながらも、他のプレイヤーたちが重要な場面で言葉を差し挟めるようになる。ほとんどのグループにとって、物語ポイントはプレイヤーがすぐに解決できる筋書きを提案したり、関連する事実やNPCの態度を確立したりするためのものだ。物語ポイントでは場面全体の結果を決定したり、設定の現実を大きく変えたりすることはできない。