ティーフリング(多様なる出自) Tiefling (Versatile Heritage)
アンコモン ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 39ページ
デーモンやデヴィルといったフィーンドの影響力が、定命の一族の血筋に浸透すると、必然的にティーフリングが生まれる。ティーフリングは、フィーンドの次元界の邪悪な印を身につけており、その固有の能力や身体的資質はその出自によって異なる。ヘルスポーンはデヴィルの血を引く者、グリムスポーンはダイモンの影響を受けた者、ピットボーンはデーモンの影響を受けた者であるが、これらは多種多様なティーフリングの系譜の中で最も一般的な3つにすぎない。
デーモンやデヴィルといったフィーンドの影響力が、定命の一族の血筋に浸透すると、必然的にティーフリングが生まれる。ティーフリングは、フィーンドの次元界の邪悪な印を身につけており、その固有の能力や身体的資質はその出自によって異なる。ヘルスポーンはデヴィルの血を引く者、グリムスポーンはダイモンの影響を受けた者、ピットボーンはデーモンの影響を受けた者であるが、これらは多種多様なティーフリングの系譜の中で最も一般的な3つにすぎない。
フィーンドの直接的な影響とティーフリングの子が生まれるまでの間に、何世代もの時間が経過するかもしれない。無知で怖い親から生まれた子供にとっては特に辛いものとなるが、家族に受け入れられ育てられた子供も社会全体からの恐怖や偏見に直面する。場合によっては、この拒絶が、彼らの系譜の中にある悪を受け入れるようティーフリングを促すこともあるが、一方で、直面する困難にもかかわらず、居場所を作り出して充実した生活を送る者もいる。
超自然的な形で邪悪な力を吹き込まれ、独特の外見をもち、複雑で一風変わった英雄の役割を果たせるキャラクターを求めるなら、ティーフリングをプレイすべきだ。
おそらく君は… You Might...
- 自分に頼らざるを得ない人生から生まれる強い自信を持つ。
- 社会の恵まれない人々や犯罪者と親近感を持ったり、悪法に従う権力者の地位を求めたりする。
- 苦労して手に入れた友情を信じられないほど大切にし、このような仲間を自分の血筋よりも大切にする。
ひょっとしたら他人は君のことを… Others Probably...
- 出自のために多くの課題に出会ってきたと考える。
- 君を不吉なカルトの邪悪な代理人、フィーンドの崇拝者、または君自身をフィーンドであると勘違いする。
- 強力な敵と関係を持っていて、自分の力を得るために交渉しようとしている可能性があると考える。
身体的特徴 Physical Description
兄弟や双子であっても、2人のティーフリングは全く似ていない可能性がある。なぜなら、フィーンドの系譜の影響は独特で珍しい方法で現れるからだ。この発現の多様性がティーフリングの外観が人形生物としての種族を曖昧にするほど奇妙なことは決してないが、角、裂けた舌、退化した翼、尾、足の代わりの裂け目のある蹄はすべて、彼らの出自を示すありふれた明らかな証である。
社会 Society
ティーフリングは生まれた社会や文化を取り入れることが多い。ほとんどの社会では、ティーフリングは信用できない、あるいはモンスターであるとさえ考えられている。そのため、ティーフリングは一般的に、ティーフリングを完全に見過ごそうとする、あるいはティーフリングの評判が邪魔になるのではなく助けになる場合がある社会階層に引き寄せられる。しかし、決断力と粘り強さがあれば、ティーフリングはその伝統にもかかわらず尊敬と名声を得ることができ、そのまま受け入れてくれる人を見つけられる。フィーンド崇拝が広まっている地域では、ティーフリングはより公然と生き、大きな力と尊敬を得ることができるが、例外も存在する。例えば、アスモデウスの国シェリアックスでは、ティーフリングはフィーンドの影響に直面して支配を維持できなかった恥ずべき証拠と見なされ、追放される。
属性と宗教 Alignment and Religion
ティーフリングのフィーンドとしての出自は、悪や残酷さを強制するものではなく、それぞれのティーフリングは最終的に自分の信仰、目標、人格を選択する。しかし、すべてのティーフリングはその心の奥で彼らの祖先の影響を感じており、世界が残酷で不当に見えるときには常に誘惑に乗って喜ぼうとする。多くの社会がティーフリングを憎み恐れていることで彼らはさらに悪に向かうことになる。多くのティーフリングはアスモデウスやラマシュトゥの教会のような、フィーンドを大切にし称賛する宗教に引き寄せられる。善の道を選ぶティーフリングは自分自身の課題に直面し、無知と疑いに直面することが多いため、他の種族のメンバーよりも社交的で理解があり、忍耐強くなければならないことに気づく。このような結びつきは、共感を支持し、判断を避ける信仰や哲学を受け入れ、善なる信仰の信奉者でさえ、過去のフィーンドが持つ特徴を見るのに苦労することがあることを見出すのだ。
冒険者 Adventurers
多くのティーフリングにとって、冒険家になることは自然な流れである。典型的なティーフリングは、すでに自分や選ばれた少数の仲間以外の誰にも依存せず、トラブルを避けるために半ば流浪の生活を送り、善と悪、どちらか一方に介入する必要性について非常に発展した意見を持つ傾向がある。ティーフリングは社会から取り残されて育つことが多く、ペテン師、犯罪者、世捨人、放浪の民、浮浪児などの来歴が合うかもしれないが、不幸なティーフリングであれば囚人の来歴もあり得るだろう。多くのティーフリングは、生き残りの手段としてローグやバードになる一方で、自分の血の力を行使してソーサラーになる者もいる。中にはウィザード、モンク、クレリック担って、フィーンドの堕落を克服しようとする者もいる。
その他の情報 Other Information
信仰から見捨てられたもの Abandoned by Faith
ティーフリングの中で、善神信仰と良好な関係を持つものは少ない。時にこの摩擦は無知によるものである。熟練した聖職者は、ティーフリングとフィーンドを区別することを知っているかもしれないが、無作為に選ばれた俗世の信者はそうではないかもしれない。見方の衝突だけの場合もあるが、ティーフリングは神聖な理想主義を笑わせてしまうような闇を見た可能性が高い。他の理由は、神格の限界ではなく地上の限界に起因するものである。例えば、過度に拡張された教会が人力不足のためにティーフリングに手をかけない、などである。
家族としての扱い Family Matters
強力なラジャ・ラークシャサは獣じみたティーフリングのことを、フィーンドの特徴を潜在的な侵入者やエージェントとして隠したり偽装したりすることができる存在であると考えている。したがってティーフリングは、彼らがプレイするゲームで彼らの影響力を強固にするための貴重な駒となる。計り知れない時間を待つことをいとわないラークシャサは、ティーフリングとして生まれ変わったかつての敵を探し出して信頼を得ようとする。ティーフリングがかつての地位を取り戻したり、新たな地位を手に入れたりすれば、返済すべき負債が生じるかもしれない。心の優しさから何かをするラジャはほとんどいないが、中には自分が好きな人にはあまり求めない人もいる。ひょっとしたら溺愛するようになるかもしれない。このような特別扱いは、家族のつながりを共有している場合、野獣の群れの中で自分自身の何かを見ている場合、または彼らが偉大になる可能性を認識している場合に最も多く発生する。
陰影図書館 The Shaded Library
陰影図書館は、多元宇宙の様々な神々に関する悲惨な主張のささやかれたネットワークである。名前は軽蔑的につけられたが、多くの死の定めから逃れたものや他次元界存在が陰影図書館を受け入れるようになった。ティーフリング、特にフォールトスポーンは、しばしば以下のような真実を嗅ぎつける。
- デスナは単に気ままで放浪欲に満ちているのではなく、自らが引き起こした苦難や大惨事から積極的に距離を置いている。
- トラグが最も切望しているのは完全な支配である。
- ミラニは例外的に強力なアスラまたは幸運なフォールトスポーンである可能性が高い。
- 多くのラークシャサは、スターストーンの試練を行う新しく生まれた神々は良く言えば生まれ変わり、悪く言えば自分自身の真実を信じない未来のアスラであると信じている。どちらも称賛には値しない。
- 陰影図書館によって決して侮蔑されない神格はごくわずかだ。
ティーフリングの居住地 Tiefling Settlements
フィーンドとしての性質を考慮すると、ティーフリングはプレイナー・サイオンの中で最も一般的なものの1つであり、特にサーコリス・スカーの地や、シェリアックスの「三度呪われた」スルーン家の統治下など、デーモンあるいはデヴィルによる腐敗が最も強力な地域では顕著である。そのような場所では、数十人のティーフリングが独自の小さなコミュニティを形成することは前例がないわけではない。これらの場所は偏執的で不安定な傾向があり、時には恐ろしい神々や不浄なるフィーンドのカルトに対して心配なほど脆弱である。
多様なる出自 Vertsatle Heritage
ティーフリング Tiefling
アンコモン
出典 Advanced Player's Guide 39ページ
フィーンドから産み落とされたか、フィーンド界の印をつけられたか、君には角や尻尾など、自分の出自を裏切る何らかの変わった特徴として現れている。種族による特性に加えて、君はティーフリングの特性を得る。また、君は夜目を得る。種族から既に夜目を得ていた場合、代わりに暗視を得る。種族特技を得るたび、君はティーフリング特技と種族の特技から選択できる。
フィーンドから産み落とされたか、フィーンド界の印をつけられたか、君には角や尻尾など、自分の出自を裏切る何らかの変わった特徴として現れている。種族による特性に加えて、君はティーフリングの特性を得る。また、君は夜目を得る。種族から既に夜目を得ていた場合、代わりに暗視を得る。種族特技を得るたび、君はティーフリング特技と種族の特技から選択できる。
種族特技
1レベル
《グリムスポーン》 特技1 Grimspawn
系譜 ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
君の系譜はダイモン――不浄なる故郷アバドンの中で魂を貪る、恐ろしい死の顕現――に行き着く。その結果、君は自分の生命力の最後の欠片を手放すまいとする。君は《不屈の闘志》特技を得る。
《素早き蹄》 特技1 Nimble Hooves
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
君の脚の先は足ではなく蹄になっている。関節や腱のために君は驚くほどの速度で移動できる。君の移動速度は5フィートだけ増加する。
特殊 この特技による移動速度の増加は、種族特技で得られる移動速度の増加(《素早いエルフ》など)とは累積しない。
《ピットボーン》 特技1 Pitborn
系譜 ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
君の血にはデーモン――アビスの呪われた深淵から来る罪の生きた体現――の印が刻まれている。デーモンの力は静脈で脈動し、水かきのある指を持ち水中で進化を発揮するか、より大きな敵と格闘できる大きな手を持っているか、その他の何らかの発現をしているかなど、ピットボーンごとに異なった形で現れる。君は〈運動〉を修得にする。君が(来歴あるいはクラスなどから)〈運動〉を自動的に修得にする場合、代わりに君が選択した技能を修得にする。
加えて、君は前提条件に〈運動〉の修得を持つ、1レベルのコモンの技能特技を1つ得る。これはアビスの血の発現を反映したものだ。
《フィーンドの形質》 特技1 Form of the Fiend
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
君の体の一部は明らかにフィーンドに似た外見をしている。指先にカミソリのように鋭い爪が生えていたり、足の代わりに蹄があったり、鋭い歯が口を満たしていたり、鞭のような尻尾が背骨から伸びていたりする。次の素手攻撃からいずれか1つを選択する。この攻撃は剛腕種に属し、記載されているダメージ種別と特性を持つ。
爪 1d4[斬撃](機敏、巧技、素手、多用途:[刺突])
蹄 1d6[殴打](巧技、素手)
顎 1d6[刺突](巧技、素手)
尾 1d4[殴打](機敏、巧技、素手)
蹄 1d6[殴打](巧技、素手)
顎 1d6[刺突](巧技、素手)
尾 1d4[殴打](機敏、巧技、素手)
特殊 君はこの特技を1レベルの時点でのみ選択できる。また君は再訓練してこの特技を得たり失ったりすることも、得た攻撃の種別を変更することもできない。
《フィーンドの知識》 特技1 Fiendish Lore
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 39ページ
君はティーフリングやフィーンドの親戚に育てられたか、フィーンドの領域の秘密の研究に没頭したかしている。君は〈威圧〉と〈宗教〉に対して修得の習熟ランクを得る。君が(来歴あるいはクラスなどから)いずれかの技能を自動的に修得にする場合、代わりに君が選択した技能を修得にする。加えて、君は自分の系譜をたどるフィーンドの次元界に関連する〈知識〉(通常〈知識:アバドン〉、〈知識:アビス〉、〈知識:ヘル〉のいずれか)を修得にする。
《フィーンドの目》 特技1 Fiendish Eyes
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 39ページ
前提条件 夜目
前提条件 夜目
君はフィーンドのように闇を見通すことができる。君は暗視を得る。
特殊 君はこの特技を1レベルの時点でのみ選択できる。また君は再訓練してこの特技を得たり失ったりすることはできない。
《ヘルスポーン》 特技1 Hellspawn
系譜 ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
君の系譜はデヴィル――ヘルの邪悪な階層社会を黙認する策士――に行き着く。君は嘘や歪んだ言葉に気づき、それを構築することに長けている。君は〈ペテン〉と〈知識:法律〉に対して修得の習熟ランクを得る。君が(来歴あるいはクラスなどから)〈ペテン〉を自動的に修得にする場合、代わりに君が選択した技能を修得にする。加えて、君は《嘘は真実を語る》技能特技を得る。
5レベル
《害なす滅ぼし》 特技5 Malicious Bane
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
その心が純粋であろうが堕落していようが、君は敵に悪意を向けることができる。1日1回、君は1レベルの信仰生得呪文としてベインを発動できる。
《フィーンドの抵抗》 特技5 Fiendish Resistance
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
フィーンドの祖先とのつながりにより、君にも彼らの抵抗の一つが与えられた。エネルギー・ダメージの種別として、[強酸]、[氷雪]、[雷撃]、[火炎]、[音波]からいずれか1つを選択する。君はそのダメージ種別に対する抵抗5を得る。
君はこのエネルギー・ダメージの種別を選択できるが、ダメージ種別は通常、血脈に関連付けられたフィーンドと一致する。例えば、ヘルスポーンは[火炎]に対する抵抗を、ヴロックの祖先を持つピットボーンは[雷撃]に対する抵抗を選択する。
9レベル
《ダイモン魔法》 特技9 Daemon Magic
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
前提条件 《グリムスポーン》
前提条件 《グリムスポーン》
《デヴィルの魔法》 特技9 Devil Magic
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
前提条件 《ヘルスポーン》
前提条件 《ヘルスポーン》
《デーモン魔法》 特技9 Demon Magic
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 40ページ
前提条件 《ピットボーン》
前提条件 《ピットボーン》
《フィーンドの翼》 [two-actions] 特技9 Fiendish Wings
信仰 部分変身 ティーフリング 変成術
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
頻度 1日1回
頻度 1日1回
君は背中からバットあるいはフィーンドのような翼を呼び出すことができる。その外見はフィーンド種族の翼に似ている。この翼は10分間持続する。翼を発現させている間、君は移動速度に等しい飛行速度を得る。
《闇からの光》 特技9 Light from Darkness
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
君は自分の体の中にあるフィーンドの力と戦い、勝利を収めた。君が善か悪かに関わらず、自分の人生で何をしようと決めたにせよ、それは自分の選択であり、一人で決めたのだ。この戦いにより、君は信仰に対する強力な抵抗を君に与えた。君は信仰効果に対するすべてのセーヴィング・スローに+1の状況ボーナスを得る。
13レベル
《フィーンド種招来》 特技13 Summon Fiendish Kin
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
前提条件 ティーフリング系譜特技いずれか1つ
前提条件 ティーフリング系譜特技いずれか1つ
君はフィーンドの領域との深いつながりを持ち、自分の系譜に合致するフィーンドを招来できる。1日1回、君は5レベルの信仰生得呪文として、サモン・フィーンドを発動できる。招来できるフィーンドは君の系譜に合致していなければならない。
《フィーンドの打撃》 特技13 Fiendish Strikes
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
悪の勢力との不浄なつながりにより、君の武器には衰弱させるような悪意が吹き込まれ、善のクリーチャーは攻撃のたびに引き裂かれる。君のすべての武器と素手攻撃による“打撃”は追加で1の[悪]ダメージを与え、悪かつ魔法の特性を持つ。
《フィーンドの扉》 特技13 Fiend's Door
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
多くのフィーンド同様、君は自分を安全に瞬間移動させる超常能力を持つ。1日1回、君は5レベルの信仰生得呪文として、ディメンジョン・ドアを発動できる。
17レベル
《絶え間なき翼》 特技17 Relentless Wings
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
前提条件 《フィーンドの翼》
前提条件 《フィーンドの翼》
君の翼は今や永続的に体の一部だ。1日1回10分間ではなく、君は常に《フィーンドの翼》の効果を得られる。
《フィーンドの言葉》 特技17 Fiendish Word
ティーフリング
出典 Advanced Player's Guide 41ページ
君は敵を罰するために、フィーンドの領域から冒涜的な言葉を喚び下ろすことができる。1日1回、君は7レベルの信仰生得呪文として、ディヴァイン・ディクリーを発動できる。呪文の属性には悪を選択しなければならず。君は自分の信仰する神格や自分の属性にかかわらず、この呪文を“呪文発動”できる。