感化 Influence
出典 GM Core 151ページ
PCが目的を達成するためにNPCの好意を得たり、NPCに影響を与えたりする必要がある場合には〈ペテン〉や〈交渉〉、〈威圧〉判定だけでは十分でない場合もある。このような場合には社交遭遇として感化サブシステムを実行できる。
PCが目的を達成するためにNPCの好意を得たり、NPCに影響を与えたりする必要がある場合には〈ペテン〉や〈交渉〉、〈威圧〉判定だけでは十分でない場合もある。このような場合には社交遭遇として感化サブシステムを実行できる。
感化はPCがNPCとの社交遭遇の間に感化ポイントを蓄積し、その影響力の増加を表す短期的なサブシステムである。この社交遭遇ではNPCの心を動かすための、感化ポイント閾値に到達するまで時間との競争になる。社交の場や条約交渉、あるいは審判者の様々な構成員を説得する試みであれ、1回の社会的な会合の場に最も適している。
“感化”に用いる技能の選択肢は多く、知覚を使ってより多くの情報を引き出せる。そのため、1人のキャラクターだけが〈交渉〉を持っている状況とは対照的に、いかなるキャラクターであっても感化サブシステムにおいてなんらかの形で貢献できる。
感化サブシステムは社交遭遇をラウンド毎に区切り、ラウンド数は社交イベントの長さを表す。ラウンド数は話題の必要性に応じて自由に決められるが、通常は15分から1時間程度を目安とする。
各ラウンドにおいて、各PCは“感化”と“察知”のいずれかを1回行う。
“感化” Influence
精神集中 言語
出典 GM Core 187ページ
君は自分の主張を支持してもらえるようにNPCを説得することを目的として、NPCに好意的な印象を与えようとする。NPCを1人選択し、対象のNPCを懐柔させるための技能判定を試みる。DCと成功するかどうかはNPCの嗜好(通常はNPCの感化データ・ブロックに記載)に依存する。
大成功 君は選択したNPCに対する感化ポイントを2だけ得る。
成功 君は選択したNPCに対する感化ポイントを1だけ得る。
失敗 君は選択したNPCに対する感化ポイントを得られない。
大失敗 君は選択したNPCに対する感化ポイントを1だけ失う。
大成功 君は選択したNPCに対する感化ポイントを2だけ得る。
成功 君は選択したNPCに対する感化ポイントを1だけ得る。
失敗 君は選択したNPCに対する感化ポイントを得られない。
大失敗 君は選択したNPCに対する感化ポイントを1だけ失う。
“察知” Discover
精神集中 非公開
出典 GM Core 187ページ
君はNPCを観察して学び、対象のNPCの嗜好を知る。NPCを1人選択し、知覚判定またはGMが指定する適切な技能判定を試みる。DCは通常、NPCの感化データ・ブロックに記載されている。
大成功 以下の成功の詳細から2つを選択する。同じ選択肢を2つ選んだ場合、同じ分類から2つの情報を得る。
成功 次の中から1つを選択する。対象のNPCを感化することのできる技能の内で最もDCの低いもの(既知の技能は除く)、対象のNPCの個人的な先入観、NPCの反感、またはNPCの弱みのいずれかを得る。
失敗 何の情報も得られない。
大失敗 成功時と同様に得られる情報を選択するが、その情報は間違っている。例えば、お世辞に弱いNPCだと思っていたら、実はお世辞に反感を得るNPCだった、というように。
大成功 以下の成功の詳細から2つを選択する。同じ選択肢を2つ選んだ場合、同じ分類から2つの情報を得る。
成功 次の中から1つを選択する。対象のNPCを感化することのできる技能の内で最もDCの低いもの(既知の技能は除く)、対象のNPCの個人的な先入観、NPCの反感、またはNPCの弱みのいずれかを得る。
失敗 何の情報も得られない。
大失敗 成功時と同様に得られる情報を選択するが、その情報は間違っている。例えば、お世辞に弱いNPCだと思っていたら、実はお世辞に反感を得るNPCだった、というように。
感化データ・ブロック Influence Stat Blocks
出典 GM Core 188ページ
NPCは感化サブシステムでは、通常のクリーチャーのデータ・ブロックにあるような多くの一般データをほとんど必要としない。しかし、著名なNPC毎に感化データ・ブロックを作成することで、社交遭遇に備えられるだろう。これは必須ではない。ほとんどの情報を頭の中で整理できる人であれば、この手順を省略するか、最初の3つの分類だけを記して数字を整理しておくのもよいだろう。
感化データ・ブロックには柔軟性があり、社交遭遇の中でNPCを動かすために必須となるデータのみが記され、残りは省略される。重要になるのは、NPCの知覚修正値と意志修正値だ。
NPCは感化サブシステムでは、通常のクリーチャーのデータ・ブロックにあるような多くの一般データをほとんど必要としない。しかし、著名なNPC毎に感化データ・ブロックを作成することで、社交遭遇に備えられるだろう。これは必須ではない。ほとんどの情報を頭の中で整理できる人であれば、この手順を省略するか、最初の3つの分類だけを記して数字を整理しておくのもよいだろう。
感化データ・ブロックには柔軟性があり、社交遭遇の中でNPCを動かすために必須となるデータのみが記され、残りは省略される。重要になるのは、NPCの知覚修正値と意志修正値だ。
NPC名 NPC Name
特性
「有名な音楽家」や「人望のある男爵」などNPCの簡潔な説明。
知覚 NPCの知覚修正値。加えて、トゥルーサイトのような真実を見破る呪文。
意志 NPCの意志修正値に加え、特別な調整。
察知/Discovery NPCの情報に対する“察知”の知覚DC、および“察知”に用いる技能判定のDC。
感化技能/Influence Skills PCがNPCに対する“感化”に使用できる技能が、DCの低い(最も効果的な)技能から昇順に記載される(DCが併記される)。ある技能が記載されていない場合でも、プレイヤーがその技能の使用について強い説得力のある説明をした場合、適切なDC(通常は記載されている中で最も高いDC)を持つ技能として追加してもよい。〈交渉〉は通常このリストに含まれるべきだが、NPCへの“感化”に最適な技能であることは滅多にない。これは、“察知”を使ってNPCの興味を知った上で、それに対応することを推奨するためだ。
感化値/Influence Thresholds PCが“感化”を行うために必要な「感化ポイント」と、それを満たした場合の利益を示す。NPCによっては感化値を複数持ち、より高い値を超えることでPCが追加の利益や恩恵を受ける場合もある。
知覚 NPCの知覚修正値。加えて、トゥルーサイトのような真実を見破る呪文。
意志 NPCの意志修正値に加え、特別な調整。
察知/Discovery NPCの情報に対する“察知”の知覚DC、および“察知”に用いる技能判定のDC。
感化技能/Influence Skills PCがNPCに対する“感化”に使用できる技能が、DCの低い(最も効果的な)技能から昇順に記載される(DCが併記される)。ある技能が記載されていない場合でも、プレイヤーがその技能の使用について強い説得力のある説明をした場合、適切なDC(通常は記載されている中で最も高いDC)を持つ技能として追加してもよい。〈交渉〉は通常このリストに含まれるべきだが、NPCへの“感化”に最適な技能であることは滅多にない。これは、“察知”を使ってNPCの興味を知った上で、それに対応することを推奨するためだ。
感化値/Influence Thresholds PCが“感化”を行うために必要な「感化ポイント」と、それを満たした場合の利益を示す。NPCによっては感化値を複数持ち、より高い値を超えることでPCが追加の利益や恩恵を受ける場合もある。
反感/Resistances NPCの中には特定の方策に反感を持っていたり、特定の種別の人間に偏っていたり、あるいは特定の話題になると身構えてしまうような者もいる。いずれにせよ、このような人物をPCが説得するのは難しい。例えば、あるNPCはお世辞が嫌いだったり、ウィザードが嫌いだったり、または元配偶者の話をすると抵抗感を示すことがある。NPCの反感は対応する“感化”の判定に用いるDCを2(より強い反感の場合は5)だけ増加させる。しかし、感化ポイントを失ったり、NPCを怒らせて再び“感化”できなくなるなど、より重大な影響を及ぼす場合もある。
弱点/Weakness ほとんどのNPCは少なくとも1つの弱点を持っており、鋭い観察眼があればそれを利用できる。例えば根深い不安感や権力への欲望、お気に入りの趣味、特定の集団への偏見、あるいはPCが脅して暴ける隠された秘密などである。PCがNPCの弱点を握った場合、関連する“感化”判定のDCが2(より強い弱点の場合は5)だけ減少する。場合によっては、自動的に感化ポイントを得たり、PCがこれまでに獲得した感化ポイントの値に関わらず、自動的にNPCを“感化”したりするなど、より大きな効果が得られることもある。
弱点/Weakness ほとんどのNPCは少なくとも1つの弱点を持っており、鋭い観察眼があればそれを利用できる。例えば根深い不安感や権力への欲望、お気に入りの趣味、特定の集団への偏見、あるいはPCが脅して暴ける隠された秘密などである。PCがNPCの弱点を握った場合、関連する“感化”判定のDCが2(より強い弱点の場合は5)だけ減少する。場合によっては、自動的に感化ポイントを得たり、PCがこれまでに獲得した感化ポイントの値に関わらず、自動的にNPCを“感化”したりするなど、より大きな効果が得られることもある。
感化データ・ブロックの後に、“感化”を組み込んだ遭遇でNPCを演じる際に役立つ重要な情報を準備しておくとよいだろう。NPCに関連する内容として、次のようなことを記載できる。そのNPCの背景(遭遇に関連する情報を中心とした簡単な経歴)、外見、性格(これは単なる形容詞の列挙でも構わない)、属従、公的目標、秘められた意図、NPCと敵対した場合のペナルティ(または遭遇の構成次第では、NPCを“感化”できなかった場合のペナルティ)などを記載する。
DCの設定 Setting DCs
出典 GM Core 189ページ
DCを設定する場合はNPCの「社交レベル」から始め、それに応じてDCを設定するのが良いだろう。通常と同じように、53ページの難易度の調整を使用する。NPCの意志修正値を設定し、そのDCを元にして効果的な技能、逆効果の技能を調整するのが良い出発点となる。
DCを設定する場合はNPCの「社交レベル」から始め、それに応じてDCを設定するのが良いだろう。通常と同じように、53ページの難易度の調整を使用する。NPCの意志修正値を設定し、そのDCを元にして効果的な技能、逆効果の技能を調整するのが良い出発点となる。
例えば、3レベルの課題において、君はNPCに+12の意志修正値を与え、基本DCとして22を使用すると考えたとしよう。〈交渉〉のDCはこれを適用するが、対象のNPCに威嚇は効果的ではないと判断し、DCに困難の調整を適用して〈威圧〉のDCを24にする。また、君は彼女はあらゆる種類のワインが好きだと判断し、DCに極めて容易の調整を適用して〈知識:酒〉のDCを12にすると判断する。
感化遭遇の運営 Running an Influence Encounter
出典 GM Core 189ページ
感化遭遇を実行する際には可能な限りPCに創造性を持たせ、多様な技能を使わせること。何か面白いことがあれば、即興的に遭遇の構造を変えることもできる。進行の速度と対話する相手はPCが選択する。NPCの個性やPCとNPCの相互作用、そして単なる技能判定の連続ではなく、生き生きとした出来事のように感じさせる遭遇の全体的な構造を作るのは君次第だ。
感化遭遇を実行する際には可能な限りPCに創造性を持たせ、多様な技能を使わせること。何か面白いことがあれば、即興的に遭遇の構造を変えることもできる。進行の速度と対話する相手はPCが選択する。NPCの個性やPCとNPCの相互作用、そして単なる技能判定の連続ではなく、生き生きとした出来事のように感じさせる遭遇の全体的な構造を作るのは君次第だ。
社交遭遇のラウンド数が、イベント全体とどう関係しているかを考えてみよう。例えば、四品のコース料理が提供される食事会で6ラウンドの場合、料理が来る前に自己紹介で1ラウンド、コース料理毎に1ラウンド、食事が終わってから最後に1ラウンドの会話をする、といった具合である。NPCはさまざまな作業に追われていたり、特にPCと関わりを持ちたがったりして、常に会話に参加できるわけではない。このような変化はNPCに現実の存在感を持たせ、単純な遭遇の繰り返しを断ち切るのにも役立つ。
経験点 Experience Points
出典 GM Core 189ページ
一般に、感化遭遇はそのレベルにおける中程度の戦闘遭遇と同量のXPに値する。
一般に、感化遭遇はそのレベルにおける中程度の戦闘遭遇と同量のXPに値する。