セッションの運営 Running A Session
出典 GM Core 10ページ
セッション中、君はゲームの進行を維持し、様々なプレイ・モードを管理し、質問を受け付け、ルールを決める役割を担っている。また、グループにとって最も都合の良い時間に終了できるよう、時間に気を配ることも必要だ。
セッション中、君はゲームの進行を維持し、様々なプレイ・モードを管理し、質問を受け付け、ルールを決める役割を担っている。また、グループにとって最も都合の良い時間に終了できるよう、時間に気を配ることも必要だ。
君は、ルールと、君と他のプレイヤーが共有する想像の世界との接点だ。プレイヤーは君に質問し、自分自身の仮定に基づいて行動する。この世界で何が真実なのかを確立するのは君次第だが、一方的にそうするわけではない。君は、設定の背景、君の準備、他のプレイヤーが持ってくる提案や仮定から情報を得ている。君が何かを口にするまでは、君自身の計画は変更される可能性があることを心に留めておくように。例えば、酒場の主人を親切で善意ある人物にしようと思っていたのに、プレイヤーがその主人を見誤り、その意図について面白そうな陰謀論を口にした場合、結局その酒場の主人を悪の手先に変えてしまうかもしれない。
また、PCと敵がいつ判定を試みる必要があるか、そしてその結果がどうなるかを決定する。これは戦闘以外の遭遇で最もよく出てくることだ。戦闘遭遇では判定がいつ行われ、どのように解決されるかについて比較的きちんと定められているからだ。戦闘遭遇では、プレイヤーは通常自分のキャラクターのターンを決定することができ、君は攻撃が命中したかどうか、あるいは環境上の何かがキャラクターに判定を試みることを要求したかどうかだけを指示すれば良い。
ゲーム・セッションの進行速度 Pacing Game Sessions
出典 GM Core 10ページ
ほとんどのセッションでは、行動中に激しい遭遇や謎が仕掛けられた探索、調査などの課題によって区切りを挟むとよい。このような様々な障害をプレイヤーたちに提示することで、目の前の卓により夢中になれるだろう。情報の流れも重要である。多くのNPCに短時間で出会うと、個々を記憶するのが難しくなる。小さな場面や印象的な瞬間に分割することが有効となる。
ほとんどのセッションでは、行動中に激しい遭遇や謎が仕掛けられた探索、調査などの課題によって区切りを挟むとよい。このような様々な障害をプレイヤーたちに提示することで、目の前の卓により夢中になれるだろう。情報の流れも重要である。多くのNPCに短時間で出会うと、個々を記憶するのが難しくなる。小さな場面や印象的な瞬間に分割することが有効となる。
セッションを終了する時期を知るには練習が必要となる。セッションが終了する予定の約20分前に、どのように終わらせたいかを考えておくと効果的だろう。最後まで結果の予測がつかない状況(次に何が起こるかという疑問を抱かせるような、好奇心をそそる唐突な瞬間)で終わらせると印象的となる。例えば戦闘が始まる前にPCが重要な情報を見つけた時、あるいは宝物を発見した時などにプレイを終了させるなどだ。そうすることで、セッションの合間にPCがゲームについて話し合う切っ掛けを作れる。電子メールなどの媒体を介して解決することで満足感に繋がりそうなことは何でも書き留めておく。例えば宝物の分配やレベル上昇、余暇での作業の完了などが挙げられる。
セッションの開始 Starting A Session
出典 GM Core 11ページ
全員の準備が整ったら、全員の注意を集め、以下の話題を取り上げる。これらは大まかな順序であり、グループの様式やセッションの必要性に応じて変更することができる。
全員の準備が整ったら、全員の注意を集め、以下の話題を取り上げる。これらは大まかな順序であり、グループの様式やセッションの必要性に応じて変更することができる。
- 前のセッションで何が起こったかを振り返る。
- このセッションの始めに、キャラクターがどこにいるのかを定める。彼らは最後の挑戦以来休んでいたのだろうか? 廊下でダンジョンの次の部屋に突入する準備をしているのだろうか? 前回のセッション以降、キャラクターが休んだり回復したりする時間があったかどうかをプレイヤーに伝えること。
- セッション開始時にヒーロー・ポイントを1ポイントずつ持っていることをプレイヤーに思い出させる。
- 目標を設定する。プレイヤーは次に何をしたいかという考えを持っているはずだ。すでに立てた目標があれば、それを再確認し、その目標がまだ当てはまるかどうか、また、このセッションで達成したいことがあるかどうか、プレイヤーに意見を求める。
- 冒険を始めよう どのモードでプレイを始めるかを決め、まずは行動開始を促すような言葉をかける。特定のキャラクターに関する質問をする、モンスターが襲ってきたら即座にイニシアチブ・ロールを行う、プレイヤー・キャラクターを取り巻く環境や感覚を簡単に説明し、反応させる、などだ。
スポットライト The Spotlight
出典 GM Core 11ページ
ゲームを運営する際、誰がスポットライトを浴びているかを把握すること。
ゲームを運営する際、誰がスポットライトを浴びているかを把握すること。
最も積極的なプレイヤーやキャラクターに注目しがちだが、すべてのプレイヤーを確認する必要がある。しばらく参加していないプレイヤーがいたら、立ち止まって「今、君のキャラクターは何をしている?」と問いかけよう。もしプレイヤーがわからない場合は、そのプレイヤーが興味を持ちそうな細部やノンプレイヤー・キャラクターを場面に追加すること。
利害と結果 Stakes and Consequences
出典 GM Core 11ページ
GMは常に、PCの行動や不作為がもたらす利害と結果を明確に伝える必要がある。PCが失敗したら、どんな恐ろしいことが起こるのか?期待されている以上のことをすれば、どんなことが可能になるのか? 上手に構成された冒険は最初に利害を伝えるが、プレイ中にその利害をプレイヤーたちに思い出させることも重要となる。常に極端に高い利害が続くゲームでは控えめな場面がなくなり、圧倒されたり単調になったりすることがある。ほとんどのゲームにおいて、プレイヤーたちは低い利害であってもキャラクターが力を抜いて交流できる場面があることを楽しんでいるのだ。
GMは常に、PCの行動や不作為がもたらす利害と結果を明確に伝える必要がある。PCが失敗したら、どんな恐ろしいことが起こるのか?期待されている以上のことをすれば、どんなことが可能になるのか? 上手に構成された冒険は最初に利害を伝えるが、プレイ中にその利害をプレイヤーたちに思い出させることも重要となる。常に極端に高い利害が続くゲームでは控えめな場面がなくなり、圧倒されたり単調になったりすることがある。ほとんどのゲームにおいて、プレイヤーたちは低い利害であってもキャラクターが力を抜いて交流できる場面があることを楽しんでいるのだ。
結果は具体的かつ心を揺さぶるものであるべきだ。キャラクターの成功や失敗の後に何が起こったかをプレイヤーたちに伝えるだけでなく、キャラクターが世界の中で結果を目撃したかのようにするのだ。彼らは町の人々から英雄として迎えられるのか? 悪の砦はひび割れて揺れ動き、PCが逃げ出すと崩れ落ちるのか? 失敗すれば味方が死に至り、荘厳な葬儀が行われることになるのか? 少なくとも大まかな結末をPCが予見できれば、それが理想的である。悪党が都市を征服する意思を示し、PCがそれを阻止できなければ、その都市は征服される。時には面白い転覆の発想があってもよいが、それは最小限に留めておかねば因果の連鎖が複雑になり過ぎてしまうことに繋がる。
前に進む失敗 Failing forward
出典 GM Core 11ページ
予期せぬ失敗があると、特に探索中においてはゲームの進行が止まってしまうことがある。「前に進む失敗」とは、「上手くいかなかった」というだけに留まらず、物語を進展させる方法を見出すことである。これは、グループが失敗をしてはいけない、あるいは失敗してもPCが望むものを手に入れるべきだという意味ではない。むしろ、失敗によってより多くの情報が得られるかもしれないし、次の成功の可能性を高める方法が明らかになる、もしくは予期せぬ困難が生じるかもしれないということだ。そうすることで、例え結果が望んだものでなかったとしても、プレイヤーが判定を試みるという選択が重要であることを示せる。PCに"前に進む失敗"を許すことで、行き詰まりや場当たり的な判定を減らすことにも繋がる。しかし、常にそうしなければならないという不必要な圧力を与えないことが重要である。君は時にPCがどのように「前に進む失敗」ができるのかすぐには判断できないこともある。そのような場合は大抵、そのまま進めるのが一番良いだろう。
予期せぬ失敗があると、特に探索中においてはゲームの進行が止まってしまうことがある。「前に進む失敗」とは、「上手くいかなかった」というだけに留まらず、物語を進展させる方法を見出すことである。これは、グループが失敗をしてはいけない、あるいは失敗してもPCが望むものを手に入れるべきだという意味ではない。むしろ、失敗によってより多くの情報が得られるかもしれないし、次の成功の可能性を高める方法が明らかになる、もしくは予期せぬ困難が生じるかもしれないということだ。そうすることで、例え結果が望んだものでなかったとしても、プレイヤーが判定を試みるという選択が重要であることを示せる。PCに"前に進む失敗"を許すことで、行き詰まりや場当たり的な判定を減らすことにも繋がる。しかし、常にそうしなければならないという不必要な圧力を与えないことが重要である。君は時にPCがどのように「前に進む失敗」ができるのかすぐには判断できないこともある。そのような場合は大抵、そのまま進めるのが一番良いだろう。
即興 Improvisation
出典 GM Core 12ページ
GMとして、その場で何かを作り上げることはよくあることだ。即興でルールを作るための秘訣は本書のルールの調整の項目に記されている。問題点がルールではなく物語に関わる様な場合、以下の質問について考えてみよう。
GMとして、その場で何かを作り上げることはよくあることだ。即興でルールを作るための秘訣は本書のルールの調整の項目に記されている。問題点がルールではなく物語に関わる様な場合、以下の質問について考えてみよう。
- これまでの物語で確立された何かが、ここで起こるべきことを示しているか?
- NPCの性格を考慮すると彼らに何をさせるべきか?
- プレイヤーは何が起こることを期待しているか?
- 物語の主題に最も合うのは何か?
全ての質問に良い答えがある訳ではないかもしれないが、自問することで良い解決策が閃くことがある。もし君が考え出したものが物語や世界にとって大きな影響を与えるようなものであれば、君が細部を煮詰める間、グループにしばしの休憩を取ってもらうようお願いしても問題はない。特に影響は大きくなく、それ以上はどうにもならない場合には、「何も起こらない」と伝えて先に進めても問題ない。
時折プレイヤーから「これをやったらどうなる?」と聞かれることがある。これは、プレイヤーが自分の行動がNPCや環境から反応を得られると期待していることを分かりやすく示している。よほど的外れなことをしない限り、例え些細なことであってもゲーム内で反応を示すようにしよう。プレイヤーに対して自分にとって何が重要なのかを伝え、その行動の重要性を認識させることで、ゲームに引き込める。
特殊な状況 Special Circumstances
出典 GM Core 12ページ
例えば、「故郷の情報を集める」というような、ルールや冒険で想定されるよりも簡単または難しい課題に挑戦することがある。このような場合、状況ボーナスや状況ペナルティを適用すればよい。通常、軽微だが重要な状況には+1または-1、重要な状況には+2または-2のボーナスまたはペナルティを適用することができる。+4または-4は最大のボーナスないしペナルティであり、誰かが圧倒的に有利であるか、極端に可能性が低いが不可能とはいえないことをしようとしている場合にのみ適用されるべきものだ。
例えば、「故郷の情報を集める」というような、ルールや冒険で想定されるよりも簡単または難しい課題に挑戦することがある。このような場合、状況ボーナスや状況ペナルティを適用すればよい。通常、軽微だが重要な状況には+1または-1、重要な状況には+2または-2のボーナスまたはペナルティを適用することができる。+4または-4は最大のボーナスないしペナルティであり、誰かが圧倒的に有利であるか、極端に可能性が低いが不可能とはいえないことをしようとしている場合にのみ適用されるべきものだ。
また、アクションに特性を追加することもできる。例えば、ファイアー・エレメンタルと戦っているときに、シーラが自分の剣に水袋から水をかけるために“扱う”を使用したとしよう。君は次の彼女の“打撃”に水の特性を与え、ファイアー・エレメンタルが持つ水に対する弱点により優位を与えてもよい。この方法で利益を得たPCはそうするために1アクションを使用しなければならないことが多い。そのためシーラは1回の攻撃にのみこの利益を得る。再度利益を得るには複数回水袋を使用する必要がある。
誤った情報 False Information
出典 GM Core 12ページ
“知識の想起”で大失敗した場合には誤った情報を伝える必要が生じ、多少の即興が必要となる。もし君が不注意であれば、その情報はPCにとって余りにも馬鹿げたものであると認識され、ゲームを脱線させる要因となるかもしれない。例えば商業の神アバダルに関する文章をPCが誤って解釈した場合、アバダルが無能な混沌属性の浪費家で金遣いが荒いと言えば、それは馬鹿げた話と思われてしまうだろう。同ように寺院の4方の角で鐘を鳴らせばアバダルが巨万の富を与えてくれると間違って信じれば、脱線してしまう可能性がある。
“知識の想起”で大失敗した場合には誤った情報を伝える必要が生じ、多少の即興が必要となる。もし君が不注意であれば、その情報はPCにとって余りにも馬鹿げたものであると認識され、ゲームを脱線させる要因となるかもしれない。例えば商業の神アバダルに関する文章をPCが誤って解釈した場合、アバダルが無能な混沌属性の浪費家で金遣いが荒いと言えば、それは馬鹿げた話と思われてしまうだろう。同ように寺院の4方の角で鐘を鳴らせばアバダルが巨万の富を与えてくれると間違って信じれば、脱線してしまう可能性がある。
誤った情報を提供することはPCの失敗を引き起こすが、その結果は通常なら継続的、あるいは遠い将来ではなく即時であるべきだ。何時間も、もしくはセッション全体に渡って、当該の判定が忘れられたk頃に使われるかもしれないような偽情報を流すことは避けよう。もし確信が持てない場合、最も安全な形の誤った情報は、間違っているが大きな結果を引き起こさないような情報である。判定が大失敗であった際は間違った情報を得たということであり、重要そうに見える偽の情報を得たということではないことを忘れないこと。アバダルの聖印が鍵ではなく天秤であると間違って信じた場合、誤認識に繋がるかもしれないが、それは危険ではなく解決も簡単で、PCが少しばかり困るだけである。
非公開判定 Secret Checks
出典 GM Core 12ページ
Player Coreの405ページの項で説明したとおり、プレイ中にプレイヤーにロールさせる代わりに、一部の判定を非公開でロールする。このルールは状況がどのように解決されるかをプレイヤーのキャラクターが確信できない場合に、プレイヤーが不確実である状況を維持し、キャラクターの視点に没入させる際に有効である。PCの修正値の一覧を手元に置いておけば、非公開判定をより迅速に行えて便利だろう。最低でも各プレイヤーの知覚修正値、セーヴィング・スロー修正値(特に意志)、そして“知識の想起”のためによく使う技能の技能修正値は記録しておくべきだ。PCがレベル上昇するたびに確認し、これらの修正値が変化したときに更新できるようプレイヤーたちに依頼しておこう。
Player Coreの405ページの項で説明したとおり、プレイ中にプレイヤーにロールさせる代わりに、一部の判定を非公開でロールする。このルールは状況がどのように解決されるかをプレイヤーのキャラクターが確信できない場合に、プレイヤーが不確実である状況を維持し、キャラクターの視点に没入させる際に有効である。PCの修正値の一覧を手元に置いておけば、非公開判定をより迅速に行えて便利だろう。最低でも各プレイヤーの知覚修正値、セーヴィング・スロー修正値(特に意志)、そして“知識の想起”のためによく使う技能の技能修正値は記録しておくべきだ。PCがレベル上昇するたびに確認し、これらの修正値が変化したときに更新できるようプレイヤーたちに依頼しておこう。
アクションが非公開を持っていたとしても、プレイヤーに判定させてもよい。これは通常、結果がすぐに判明する場合や、PCが余暇期間中に何かを思い出そうとしている場合など、危険性が低い場合に最適である。代わりに非公開判定やその他のロールを全てプレイヤーに処理られる。これは、PCが間違いを知っていて、キャラクターの間違いを演じるという劇的な皮肉にグループが興味を持っているグループには効果的である。
メタゲーム Metagaming
出典 GM Core 13ページ
プレイヤーが持っていて、キャラクターが持っていない知識を「メタゲーム的知識」と呼び、それを使ってキャラクターの判断に影響を与えることを「メタゲーム」と呼ぶ。一部のメタゲームはプレイから自然に発生するが、なかったこととして考えた方が賢明である。ウィザードがファイアーボールで正確に狙いを付け、呪文の範囲ぎりぎりにいる3体の敵を巻き込むのは恐らく非現実的だが、プレイにそれほど支障はないだろう。もしキャラクターが以前にラークシャサに遭遇した、あるいは確認していないのに関わらず、プレイヤーが、「あれはラークシャサだから、信仰呪文を使ってはいけない」などと発言した場合、事態はより疑わしいものになる。グループによってキャラクターが知っていることの前提は異なる。メタゲームが収集付かなくなり始めた場合、「君のキャラクターがそれを認識しているかどうか判らない」や、「君のキャラクターがどう考えてそれを行うのか説明してもらえます?」といったように、まずは穏やかな注意を促すだけで済むかもしれない。それでも問題が解決しない場合は18ページの「問題のあるプレイヤー」の項目に記されている手引きを参照して欲しい。
プレイヤーが持っていて、キャラクターが持っていない知識を「メタゲーム的知識」と呼び、それを使ってキャラクターの判断に影響を与えることを「メタゲーム」と呼ぶ。一部のメタゲームはプレイから自然に発生するが、なかったこととして考えた方が賢明である。ウィザードがファイアーボールで正確に狙いを付け、呪文の範囲ぎりぎりにいる3体の敵を巻き込むのは恐らく非現実的だが、プレイにそれほど支障はないだろう。もしキャラクターが以前にラークシャサに遭遇した、あるいは確認していないのに関わらず、プレイヤーが、「あれはラークシャサだから、信仰呪文を使ってはいけない」などと発言した場合、事態はより疑わしいものになる。グループによってキャラクターが知っていることの前提は異なる。メタゲームが収集付かなくなり始めた場合、「君のキャラクターがそれを認識しているかどうか判らない」や、「君のキャラクターがどう考えてそれを行うのか説明してもらえます?」といったように、まずは穏やかな注意を促すだけで済むかもしれない。それでも問題が解決しない場合は18ページの「問題のあるプレイヤー」の項目に記されている手引きを参照して欲しい。
NPCのロールプレイ Roleplaying NPCs
出典 GM Core 13ページ
ゲームの主役はPCだが、NPCはPCを取り巻く世界を活気に満ちたものにする存在である。時には何年にも渡り、PCと共に物語を紡いでくれる存在となるだろう。しかし、君にとって最良の方法でNPCを描写するように。NPCの外見や性格を簡単に表現するGMもいれば(下記参照)、訛りなどを使って詳細に描写するGMもいる。また、GMによっては訛りや話し方、演技を駆使してより詳細に描写する。
ゲームの主役はPCだが、NPCはPCを取り巻く世界を活気に満ちたものにする存在である。時には何年にも渡り、PCと共に物語を紡いでくれる存在となるだろう。しかし、君にとって最良の方法でNPCを描写するように。NPCの外見や性格を簡単に表現するGMもいれば(下記参照)、訛りなどを使って詳細に描写するGMもいる。また、GMによっては訛りや話し方、演技を駆使してより詳細に描写する。
NPCはPCに比べれば役割は小さいため、パーティと関わりながら彼らの個性を伝えるために十分な情報を与えることは困難だろう。NPCを作成する際には、まず構想に1つの「導入」を組み込むことから始めよう。例えば未亡人の商人や遠い国から来た難民、面倒な質問ばかりする子供などだ。それぞれの背景を匂わせるものだが、概要を簡単に説明できる。当該のNPCがパーティと交流が続くのであれば、後で背景を追加してもよい。
冒険やその他のソースブックに登場するNPCには、性格、性別、ゲームでの役割に関する基本的な情報が含まれていることが多い。重要なNPCには、より詳細なロールプレイのヒント、個人的な命令、忌み言葉などが含まれていることも多い。
NPCの制限 NPC Limitations
出典 GM Core 13ページ
物語において最も重要な役割を担っているのはPCであることを常に念頭に置いておこう。PCが出会った問題を簡単に解決できるような味方NPCを加えるのは避けるべきだろう。非常に強力なNPCは、PCの任務を超えた事項に関与するか、PCの関与を必要とする何らかの制限を持つべきである。NPCは各プレイヤーがキャラクターを受け持っていることとは異なり、「君のキャラクター」ではないことを忘れないこと。パーティと共に行動するNPCは慎重に扱えば効果的で楽しいものであるが、事実上GMのキャラクターとして行動するNPCは、GMPC(ゲーム・マスター・プレイヤー・キャラクター)と呼ばれることもあり、プレイヤーがすべき決定を強要されているように感じられる一因と成り得る。
物語において最も重要な役割を担っているのはPCであることを常に念頭に置いておこう。PCが出会った問題を簡単に解決できるような味方NPCを加えるのは避けるべきだろう。非常に強力なNPCは、PCの任務を超えた事項に関与するか、PCの関与を必要とする何らかの制限を持つべきである。NPCは各プレイヤーがキャラクターを受け持っていることとは異なり、「君のキャラクター」ではないことを忘れないこと。パーティと共に行動するNPCは慎重に扱えば効果的で楽しいものであるが、事実上GMのキャラクターとして行動するNPCは、GMPC(ゲーム・マスター・プレイヤー・キャラクター)と呼ばれることもあり、プレイヤーがすべき決定を強要されているように感じられる一因と成り得る。
セッション外のゲーム Off-Session Gaming
グループ全員の揃ったセッションとしてのプレイだけがパスファインダーをプレイする方法ではない。通常のスケジュール以外でゲームを拡張する機会を見つけることで、セッションの合間にもグループを飽きさせないようにすることができる。
一人のプレイヤーと集まって、そのキャラクターのためのミニ・セッションを行い、彼らの物語にとって重要だがグループの他のメンバーには関係のない使命を取り上げることができる。君とプレイヤーは、電子メールやチャットのメッセージを通じて、余暇の間にキャラクターが何をするかについて検討することができる。また、冒険団の紋章をデザインしたり、本拠地の地図を作ったりと、ストーリーの細部にわたって協力し合う機会を設けることもできる。また、セッション外で発生したイベントに対して、次回のセッションでヒーロー・ポイントを付与することもできる。
セッション外での処理に適さないイベントもある。プレイヤーがその場にいないキャラクターに強い影響を与える出来事は、全員が参加できる卓で処理されるべきだ。また、セッションの外で起こった出来事をすべてのキャラクターで振り返ることは、誰も除外されたり失われたりしたと感じないようにするために有用である。
}
}
裏切り Betrayal
出典 GM Core 14ページ
例え味方であってもNPCの忠誠を変化させられる。NPCは仲間を裏切ったり、失敗したり、買収されることもあるだろうが、これは物語上で意味のあるイベントに成り得る。NPCが何らかの形でパーティを裏切るように設定する場合、プレイヤーがその展開に不意を突かれたと感じないよう、早い段階から下準備を進めること。もしプレイヤーたちが振り返ってこの結果への明確な道筋が想像できるようであれば、彼らは物語の前後関係から、この結果が納得いくものと感じるだろう。PCに対してNPCから「ほのめかし」を与えるか、またはPCが発見できる紙の痕跡を与えてみよう。とりわけ、それがプレイヤーの能力や技能をうまく使うことで見つけ出せる機会がある者であればよい。
例え味方であってもNPCの忠誠を変化させられる。NPCは仲間を裏切ったり、失敗したり、買収されることもあるだろうが、これは物語上で意味のあるイベントに成り得る。NPCが何らかの形でパーティを裏切るように設定する場合、プレイヤーがその展開に不意を突かれたと感じないよう、早い段階から下準備を進めること。もしプレイヤーたちが振り返ってこの結果への明確な道筋が想像できるようであれば、彼らは物語の前後関係から、この結果が納得いくものと感じるだろう。PCに対してNPCから「ほのめかし」を与えるか、またはPCが発見できる紙の痕跡を与えてみよう。とりわけ、それがプレイヤーの能力や技能をうまく使うことで見つけ出せる機会がある者であればよい。
キャラクターの尊重 Respecting the Character
出典 GM Core 14ページ
キャラクターを作成する際、GMが意図せずして人を傷付けてしまうような主題を扱ってしまうことがある。例えば、虐待されていた背景を持つNPCや、元もしくは現奴隷、障害を持つキャラクターなどは慎重に扱う必要がある。特にGMである君が当該NPCと同様な人生経験を持っていない場合、このようなことが起こり得る。NPCにこれらの主題を盛り込む場合は、事前にプレイヤーたちにその話を持ち掛け、期待値を上げておくとよいだろう。キャラクターを明かしてしまう必要はないが、しっかりとプレイヤーに確認することで、不愉快な驚きを防げ、決めつけて進めてしまうよりもよい。表現を尊重するために決まりきった表現は避け、導入を悪ふざけとして使用しないようにしよう。君のグループで不快な内容に関する指針を定めておくことも、NPCを尊重した描写をするのに役立つ。
キャラクターを作成する際、GMが意図せずして人を傷付けてしまうような主題を扱ってしまうことがある。例えば、虐待されていた背景を持つNPCや、元もしくは現奴隷、障害を持つキャラクターなどは慎重に扱う必要がある。特にGMである君が当該NPCと同様な人生経験を持っていない場合、このようなことが起こり得る。NPCにこれらの主題を盛り込む場合は、事前にプレイヤーたちにその話を持ち掛け、期待値を上げておくとよいだろう。キャラクターを明かしてしまう必要はないが、しっかりとプレイヤーに確認することで、不愉快な驚きを防げ、決めつけて進めてしまうよりもよい。表現を尊重するために決まりきった表現は避け、導入を悪ふざけとして使用しないようにしよう。君のグループで不快な内容に関する指針を定めておくことも、NPCを尊重した描写をするのに役立つ。
きちんとした結末 A Proper End
出典 GM Core 14ページ
NPCの物語は満足のいく結末であるべきだろう。NPCは大きな目標を達成した時、他の冒険に出た時、夢を諦めた時、あるいは死を迎えた時に物語から去るかもしれない。愛すべきNPCの死には重みを持たせるべきである。同情の念を抱ける効果的なものとし、PCがいる「舞台上」で行われるのが理想的だ。NPCの死がグループ内に強い感情を掻き立てるかもしれないことも想定し、必要であればセッションを短くしたり、照明を暗くするなどしてイベントの反動を静める用意をしておくこと。NPCの死は、PCの感情や復讐心を超えた重要なものであるべきだ。NPCの犠牲が村を救い、他の人々が勇気づけられたかもしれない。NPCの残したものが受け継がれていく様子をプレイヤーたちに見せてあげよう。
NPCの物語は満足のいく結末であるべきだろう。NPCは大きな目標を達成した時、他の冒険に出た時、夢を諦めた時、あるいは死を迎えた時に物語から去るかもしれない。愛すべきNPCの死には重みを持たせるべきである。同情の念を抱ける効果的なものとし、PCがいる「舞台上」で行われるのが理想的だ。NPCの死がグループ内に強い感情を掻き立てるかもしれないことも想定し、必要であればセッションを短くしたり、照明を暗くするなどしてイベントの反動を静める用意をしておくこと。NPCの死は、PCの感情や復讐心を超えた重要なものであるべきだ。NPCの犠牲が村を救い、他の人々が勇気づけられたかもしれない。NPCの残したものが受け継がれていく様子をプレイヤーたちに見せてあげよう。